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授業科目名
身体運動医科学特論
担当教員
小山 勝弘
時間割番号
単位数
履修年次
期別
415450 A 2 1,2 前期
[学習目標]
高度高齢社会では医療・福祉政策の充実,予防医学的対策の確立が急務であり,健康維持・増進のための運動,さらには生活習慣病などの治療を目的とした運動がその手段の一つに挙げられる.身体運動が生体にもたらす影響には功罪があり,生体内部環境要因(生活習慣,健康状態,遺伝的素因等)と生体を取り巻く外部環境要因(気温,湿度,気圧等)の諸条件によって変動する.そこで身体運動に対する生体応答メカニズムを生理・生化学,分子生物学的視点から論究し,生命科学研究や健康予知医学研究の発展に寄与する資質の養成を目指す.
[授業計画
1.オリエンテーション(本授業の進め方,評価方法,参考書等の紹介)<BR> 科学論文のデザイン法 エビデンスの強さとは?<BR>2.各種研究デザインの長所と短所<BR>3-14.身体活動が生体に及ぼす影響(予防的,治療的)についての先行研究を基にした討論<BR>(院生には先行研究論文の授業前提示と,授業時のレジメ提出が求められる)<BR>論文検索の観点 例)<BR>・運動と糖尿病(インスリン抵抗性,インスリン非依存性糖取り込み機構)<BR>・運動と循環器系疾患(冠動脈疾患,高血圧症,血小板凝集能)<BR>・運動と癌(大腸癌,乳癌,肺癌)<BR>・運動と神経疾患(認知症,うつ病)<BR>15.総括(身体運動医科学の可能性)
[到達目標]
1.研究デザインにおける「科学的根拠の強さ」を判別し,先行研究の成果を自ら解釈できる<BR>2.運動のもたらす予防医学的作用とその機序,治療手段としての運動の可能性を先行研究に基づき理解し,今後の課題を発見することができる<BR>3.文献検索で得られる膨大な情報の中からエビデンスの高い研究成果を抽出し,ディスカッションによりさらに理解度を深めることができる
[評価方法]
No評価項目割合評価の観点
1受講態度 100  %定期試験は行わない.授業時に毎回提出される先行研究論文に関するレジメ,およびレジメに基づくディスカッションを評価対象にする(文献研究の深度,正確度,論理的解釈,検討課題の発見など). 
[教科書]
(未登録)
[参考書]
  1. 訳 木原雅子,木原正博, 医学的研究のデザイン(第3版), メディカル・サイエンス・インターナショナル, ISBN:9784895925839