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授業科目名 行政法
時間割番号 L40047
担当教員名 伊藤 智基
開講学期・曜日・時限 前期・金・V 単位数 2
<対象学生>
地域社会システム学科 3年
<授業の目的および概要>
行政法の関心対象は、単一の法典ではなく、行政に関わる多数の個別法の総体である。この講義ではそれらに共通する原理・原則及び基本的仕組み等に関する理論体系の理解を目指す。具体的には、行政組織法、行政作用法(行政立法、行政行為、行政調査、行政指導、行政計画、行政契約、実効性確保手段、行政手続法、情報公開個人情報保護法等)、行政救済法(行政不服申立て、行政事件訴訟)について、基礎的な原理・原則及び基本的仕組みに関する知識を習得する。なお、講義時間の関係上、行政救済法の分野の一部(国家賠償、損失補償)については、この講義では取り扱わない。 
<到達目標>
 行政法という学問の全体像を把握できるようになる。<BR> 行政法の仕組み(いわゆるお役人がどのようなルールの下で動いているのか)を理解することによって、たとえばお役人とのやり取り・交渉を行う際に、委縮せずに堂々と対峙しうるに足る知識を身に付ける。<BR> 行政法が科目として出題される公務員試験や各種資格試験の受験者であれば、市販されている各種の参考書を自力で理解するための必要最低限の基礎的な知識を身に付ける。
<授業の方法>
 講義形式とする。受講生はテキストを予め購入し、講義開始までにその講義で取り扱われる箇所を読んで頭に入れてくることを必要とする。それを前提とした上で、教室での講義においては、理解を確認するための問題を解いてもらったり(小テスト)、テキストの内容の補足や別の角度からの解説を行ったり、次回講義の概要説明を行ったりする。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 30  %理解度を確認する。 
2小テスト/レポート 70  %理解度を確認する。(内訳:毎回の小テスト6%、期末提出課題64%) 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 行政法の講義を担当する伊藤智基です(本務校は山梨県立大学です)。昨年度からこの講義を担当しております。また、後期の「環境法」も担当します。<BR>この講義では、あらかじめテキストの指定範囲を読んできてから、講義に臨むことが要求されます(そして毎回、講義の最初に小テストを行います)。ちなみに、テキストを使うにしても、ページ数が多く文字がびっしりというものであったり値段が高すぎたりすると受講生のみなさんのやる気を削ぐと思いましたので、これ以上ないほどにシンプルかつ値段が安いテキストにしています。きちんと買って、該当箇所を毎回読んできてくださるよう、お願いします(テキストのタイトルには「面白いほど理解できる」と書いてあるものの、そうは問屋が卸さないでしょう。上述のとおりこのテキストはシンプルな内容なので、これさえあれば講義に出なくても行政法が理解できて良い成績を収められる、ということには決してならないと思います)。<BR> 第1回目の授業に出席する際には、あらかじめテキストの2頁から11頁までを読んできてください(それ以降の回については、講義の中でお知らせします)。
<テキスト>
  1. 行政法研究会ほか著, 面白いほど理解できる行政法[第2版], 早稲田経営出版, ISBN:4847138317
<参考書>
  1. 宇賀克也・交告尚史・山本隆司(編), 行政判例百選 I [第6版], 有斐閣, ISBN:4641115117
  2. 宇賀克也・交告尚史・山本隆司(編), 行政判例百選 II [第6版], 有斐閣, ISBN:4641115125
<授業計画の概要>
1回目 ガイダンス、行政法の全体像、基本原理(法律による行政の原理)<BR>2回目 行政立法<BR>3回目 行政行為<BR>4回目 行政指導、行政調査<BR>5回目 行政計画、行政契約<BR>6回目 実効性確保手段<BR>7回目 法律による行政の原理の例外・限界(行政裁量)<BR>8回目 行政手続法<BR>9回目 情報公開制度、個人情報保護制度<BR>10回目 行政不服申立て<BR>11回目 行政事件訴訟法1 〜処分の取消訴訟1 訴訟要件1〜<BR>12回目 行政事件訴訟法2 〜処分の取消訴訟2 訴訟要件2〜<BR>13回目 行政事件訴訟法3 〜処分の取消訴訟3 審理手続〜<BR>14回目 行政事件訴訟法4 〜その他の行政事件訴訟〜<BR>15回目 総括評価:まとめ