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授業科目名 環境経済政策論
時間割番号 L40030
担当教員名 辻 信一
開講学期・曜日・時限 集中・(未登録)・(未登録) 単位数 2
<対象学生>
地域社会システム学科・環境科学科の2年生
<授業の目的および概要>
「リスク」という言葉を最近よく耳にします。日常の会話でもよく登場するリスクについて環境政策の観点から皆さんと一緒に考えてみたいと思います。授業では、環境政策の一分野として、最近注目されているリスク管理政策について、身近な話題から大規模な災害まで具体的な事例を基にして、さまざまな角度から検討を加えたいと思います。<BR>具体的な事例に接して、何が重要なのか、判断が分かれる分岐点(論点)はどこにあるのか、なぜそこで判断が分かれるのか、こういった問題意識を持ちながら考えていきたいと思います。このような思索を通して、リスク管理政策、環境政策の考え方(思考のプロセス)を身につけることを目的とします。
<到達目標>
社会で起こっている現象をいろいろな観点から考えてみることが、社会科学の1つのやり方です。環境政策に対する理解を深めるためには、まず、自分で考えてみることが大切です。自分の視点を持つこと、あるいは、自分の意見を持つことが1つの目標です。そして、自分ならばこのように対応したい、といった具体的な対応の方法を見つけることができるようになることが、この講義の目標です。さらには、自分の考えを筋道を立てて人の前で分かりやすく説明する能力の修得を目指します。
<授業の方法>
理解しやすく、学習意欲を刺激するような授業を心がけます。また、質問しやすい雰囲気をつくるように努力いたします。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 90  %レポートにおける考察の内容、論旨の立て方、説明の仕方(自分の考えをわかりやすく相手に伝えることができるか)を評価します。 
2発表/表現等 10  %授業における質問・意見発表など 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
環境問題をひとつの手掛かりとして、さまざまな社会の問題について自分の頭で考えるようになることを目指したいと思います。環境問題について考えてみたいと感じている方は是非聴きに来てください。
<テキスト>
  1. 大沼あゆみ、岸本充生, シリーズ環境政策の新地平『汚染とリスクを制御する』, 岩波書店, ISBN:978-4000259842
<参考書>
  1. 中西準子, 環境リスク学, 日本評論社, ISBN:978-4535584099
  2. 中谷内一也, リスクのモノサシ, 日本放送出版協会, ISBN:978-4140910634
  3. 柳下正治編, 徹底討議 日本のエネルギー・環境戦略, 上智大学出版, ISBN:978-4324097373
<授業計画の概要>
第1回:ガイダンス<BR>第2回:環境政策とは何か<BR>第3回:環境政策と関連する社会科学<BR>第4回:環境政策の基本となる考え方について<BR>第5回:日本の公害経験と環境政策<BR>第6回:欧米の環境思想 <BR>第7回:環境と資源・エネルギー <BR>第8回:リスクとは何か <BR>第9回:欧米のリスク論<BR>第10回:わが国のリスク論<BR>第11回:食品安全をめぐる話題<BR>第12回:環境ホルモン問題とは何か<BR>第13回:発がんリスクは避けられないのか<BR>第14回:福島原発事故の教訓<BR>第15回:新しい環境政策への展望