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授業科目名 地域経営論
時間割番号 L40046
担当教員名 北村 眞一
開講学期・曜日・時限 前期・金・III 単位数 2
<対象学生>
生命環境学部地域社会システム学科3年生
<授業の目的および概要>
人間と自然、人間と人間の共生及び地域社会経営の視点から、地域資源の保全と活用における課題と解決策を学習する。具体的にはI.人間と自然の共生および生産機能の視点から、(1)文明の発達と自然との調和及び資源開発の理解(2)自然環境と土地利用・施設整備の調和の理解、そしてII.人間と人間の共生としての行政・市民の協働と合意形成の視点から、(3)問題の発見と解決方法の理解(4)地域経営の方法の理解など、地域経営の事例を学習する。
<到達目標>
1)地域資源の保全と活用による豊かな生活と経済を目指す地域経営の理論と方法を理解する。<BR>2)地域の抱える課題と解決策を、種々の事例を通じて理解する。<BR>「計画→実施→評価→修正」の計画過程、および「目的→手段→評価→意志決定」の計画策定過程の理論を理解する。
<授業の方法>
講義と討論により進める。<BR>液晶プロジェクター、スライド、BDなどの映像媒体を利用する。<BR>毎回の講義の終了時にリアクションペーパーの作成・提出による講義の理解度を確認する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 50  %地域経営の事例レポート課題の質で評価する.評価基準:課題の把握の正確さ. 
2発表/表現等 50  %レポート課題の発表の質で評価する。 評価基準:課題の整理,論理性,明解性. 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
「地域計画学」を履修しておくことが望ましい。
<テキスト>
  1. 教科書は限定しません。
<参考書>
  1. 日本建築学会編, 地域環境デザインと継承, 彰国社, ISBN:9784395221486
  2. 三船康道、新里達也, 都市及び地方計画・建設環境, オーム社, ISBN:9784274502224
  3. 矢内諭, 自立・交流する中山間地域, 昭和堂, ISBN:978-4812208069
  4. 大野晃, 限界集落と地域再生, 京都新聞出版センター, ISBN:978-4763806093
  5. 花岡利幸, 地域計画 実践・地方都市のまちづくり, 技報堂, ISBN:9784765517096
<授業計画の概要>
第1回:<BR> 講義概要。文明論。農耕と都市及び農村の文明の発生、文明と環境、人類の進化と世界への拡散、農耕の発達、古代都市及び農村の文明の形成。自然概念の変遷。文明の盛衰。<BR>第2回:<BR> 地域の気象。地球温暖化説。ヒートアイランド対策の風の道と都市及び農山漁村地域の気候管理。<BR>第3回:<BR> 都市や農山漁村集落など人工物と自然の調和。都市及び農山漁村と緑地空間、都市地域から農業・自然地域、エコロジカル・ネットワーク、ビオトープの計画事例。里山保全。森と海の関係。<BR>第4回:<BR>自然環境価値論。自然環境の保全と活用。自然公園制度と農山村経営。<BR>第5回:<BR> 流域と河川計画。河川法と治水・利水・環境対策の計画と具体例、水害防御計画、水資源計画、水辺環境保全計画。水源林と森林保全。<BR>第6回:<BR>水辺空間。河川・用廃水路のエコデザイン。河川と砂防の護岸のデザイン。親水と環境デザイン。貯水池・ダム。海岸保全。<BR>第7回:<BR> 土地資源の保全と利用。土地の循環利用。地価の種類、不動産評価と土地資源評価、土地利用規制。土地価格の変動、土地利用による価格差。<BR>第8回:<BR>人工物と遺産・文化価値。名所論。都市及び農山漁村の名所の成立と継承。地域のブランド化、自然と食文化。<BR>第9回:<BR>人工物・廃棄物。エコ・デザイン。資源の循環利用デザイン。省エネ・省資源型空間施設およびプロダクトデザイン。<BR>第10回:<BR> 計画理論。地域経営の概念。PDCAサイクルと計画過程。計画組織。計画要素。制約条件。計画目標。計画理念。計画のモード。<BR>第11回:<BR> 地域経営計画作成の学習。ケーススタディのための現地での調査・視察・ヒアリングの実施。課題の整理、目標設定、代替案の作成と評価。<BR>第12回:<BR>都市経営の理論と事例(横浜市等)、地方都市経営の事例(川越等)、農山村経営の事例(早川町、馬路村、上勝町、広島県漁業体験等)<BR>第13回:<BR> 地域経営論。まち・むらづくりの住民参加。住民主体開発の事例(小布施町、湯布院町、四万十町、農産物直売所や6次産業化等)<BR>第14回:<BR> 創造都市論及び創造農村の文化開発。住民・創造性・都市及び農山村の基盤(ボローニア、北杜市の農村開発NPO等)。文化開発、ミュージアムまちづくり(金沢、穂高町と信州、八ヶ岳南麓等)。<BR>第15回:<BR> 地域経営の観点から地域や地区の開発整備事例調査や行政へのヒアリングを行い、報告、発表と講評を行う。