山梨大学電子シラバス

授業科目名

担当教員

基礎数学及び演習

山浦　浩太

時間割番号

単位数

コース

履修年次

期別

曜日

時限

254052

CE,CL

後期

木

［概要］

この科目では「線形代数学I,II」に対応する演習を行います。演習では、たくさんの例に触れ、自分の手と頭を動かして計算に取り組むことにより、抽象的になりつつある講義内容の理解を深め、計算技術に習熟することを目指します。また、論理的な文章を書き、自分の考えを読み手に説明する練習として、演習問題の解答をレポートとして作成、提出してもらいます。

［具体的な達成目標］

線形代数学における基本的な用語の意味を理解する。また、次に挙げる計算に習熟する。 （１）連立一次方程式を掃き出し法によって解くことができる。 （２）行列の階数を用いて、連立一次方程式の解の存在を調べることができる。 （３）正則行列の逆行列を基本変形によって求めることができる。 （４）行列式の値を求めることができる。 （５）行列式の応用問題が解決できる。 （６）ベクトル空間の部分集合が部分空間であるか否かを判定できる。 （７）ベクトル空間や部分空間の基底をとることができる。 （８）基底変換の行列を求めることができる。 （９）線形写像の表現行列を求めることができる。 （１０）平面上の線形変換による図形の移動先を求めることができる。 （１１）正方行列の固有値、固有ベクトルを求めることができる。それをもとに対角化ができる。 （１２）自分の考えを筋道を立てて順序よく論理的に説明することができる。

［必要知識・準備］

＜カリキュラム全体での位置づけ＞ 数学を必要とする科目の学習に役立つように、演習を通して線形代数学の基礎の習熟を図ります。本科目は線形代数学IIと共に履修することを推奨します。 ＜本講義受講の前提となる必要知識・準備＞ （１）高校での数学の知識（２）「線形代数学I,II」の講義内容

［評価方法・評価基準］

No	評価項目	割合	評価の観点
1	試験：期末期	20 %	試験で知識が定着しているかどうかを確認します。
2	小テスト／レポート	80 %	基本的な計算問題が解けること、問題の解答が順序良く論理的に執筆されていることを評価します。

［教科書］

山形邦夫、和田倶幸, 線形代数学入門, 培風館, ISBN:4563003549,
(「線形代数学I, II」で指定されている教科書です。)

［参考書］

佐武一郎, 線型代数学, 裳華房, ISBN:9784785313012

［講義項目］

第 1回授業の説明、行列の演算 第 2回連立一次方程式の解法：掃き出し法 第 3回連立一次方程式と行列の階数 第 4回正則行列：逆行列の計算 第 5回行列式：サラスの公式、行列式の基本性質 第 6回行列式：余因子展開、余因子行列、クラメルの公式 第 7回ベクトル空間、部分空間 第 8回生成系、１次独立と１次従属 第 9回ベクトル空間の基底、座標ベクトル 第10回基底変換 第11回線形変換 第12回線形写像、像、核 第13回線形写像の表現行列 第14回正方行列の対角化 第15回総括評価：まとめ 但し、上記の講義項目は暫定的なもので、受講者の様子に応じて変更することがあります。

［教育方法］

授業の大部分の時間は受講者が各自で演習問題に取り組む時間に使います。必要に応じて教員が全体に向けて解説をします。演習には配布する問題もしくはこちらで指定する演習書を使用してもらいます。演習書については前期開講の「線形代数学I」の様子を見てから決め、一回目の授業でお知らせします。 定期的にレポートを課し、計算問題が確実に解けること、解答が論理的に整理された形で執筆されていることをチェックします。

［JABEEプログラムの学習・教育目標との対応］

《土木環境工学科》
B.技術者としての知的基盤の形成　土木環境工学の専門知識習得に必要となる数学、自然科学及び情報処理の基礎学力を身に付け、土木環境技術者としての知的基盤を形成する。	◎

［その他］

講義で疑問に思った事がありましたら、オフィスアワーに私の研究室に来て、質問をしてください。また、学生の皆さんが自習できる場所として、共創学習支援室(フィロス)が工学部工業会館2Fに設置されています。フィロスには皆さんの質問に対応してくださる専任の先生が在室されています。自習するときや質問があるときは、気軽にフィロスを利用してください。