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授業科目名 西洋史演習A
時間割番号 167606A
担当教員名 皆川 卓
開講学期・曜日・時限 後期・木・V 単位数 2
<対象学生>
中学社会科および高校地歴公民の免許取得を希望する2年生以上の学部生、および論理的思考力を養いたいと思う学生一般。
<授業の目的および概要>
マルクス『資本論』第1巻を読み、論理的思考力および19世紀における近代主義的なものの見方を学び、その長所および弱点を考える。
<到達目標>
まずは論理的な思考力を学ぶ。その上でかつて普遍的な善をもたらす「科学的思考」として考えられてきたマルクスの合理主義思想に、近代ヨーロッパ特有の論理的な強さのみならず、その時代特有の、さまざまな問題を引き起こすバイアスも含まれていることまで理解できれば理想的である。
<授業の方法>
参加者に輪読してもらい、内容の理解を検討・確認すると共に、その問題点について討論する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 20  %内容をどれだけ理解しているか確認します。 
2受講態度 30  %ゼミ形式という性格上、出席と輪読への参加を重視します。 
3発表/表現等 50  %意見表明や批判などの発言が最も重要です。いちいちチェックして点数化します。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
社会主義陣営が世界の1/3を占めていた昔、『資本論』は社会主義陣営では「神の言葉」、資本主義陣営では「危険思想」と見なされ、共に客観的な議論ができる状況ではありませんでした(できたのは多分イギリスくらいでしょう)。しかし科学によって世界を支配した19世紀のヨーロッパの中でも超一流の頭脳を持つ学者たちを敵にしたマルクスの『資本論』は、非常に高度な(ある意味ガチガチの)論理構成を持ち、ものごとを論理的(弁証法的)に考えようとする当時の「科学的」思考の典型です。一部の人々によってその理論が宗教のように崇められたのはそのためでした。ですが「資本論」にはこの「科学」が持っている問題もたくさん含まれています。まずは論理的な思考を身につけ、その先にどのような問題が生まれてくるか、そこまで「突き抜けたい」人を歓迎します。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
編集中