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授業科目名 確率的見方
分類・系統自然科学 科学系
時間割番号 063406
担当教員名 中村 宗敬
開講学期・曜日・時限 後期・火・V 単位数 2
<対象学生>
全学生対象
<授業の目的>
「確率」という概念をはっきりと捉えなおし、確率論の問題を具体的な事例を通して紹介する。日常的、常識的(と思われる)先入観によって曇らされて意外な結果に驚く「パラドックス」と名のついたものを取り上げて考えてみる。人間思考の合理性、不合理性を理解できるようにする。
<到達目標>  到達目標とは
No重要度目標詳細
1知識と視野自分の考えを客観的に捉え,直観や先入観の誤りを認識できる。
2 能力と技能確率を正確に理解し,計算できる。
3 人間性と倫理性広い意味での確率計算に基づいて判断を下し,経済的、倫理的に適切な行動を考えることができる。
<授業の方法>
講義形式で行うが,授業に積極的に関与してもらうために,問題の解答をしてもらい,自らが考え表現する時間をとることにする。その際にグループディスカッションを何回か取り入れる。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 80  %自分が興味をもったテーマについてレポートを書く。確率に関する理解の度合いを見る。 
2受講態度 20  %提示した問題の解答により,提示した内容を積極的に考えているかを見る。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
確率という言葉に通常抱いているようなイメージの固い数学は使わずに,これが持つ不可解さ、およびそれを知り考える楽しみを体験してもらいたいと思います。常識を反映しているようでいて,日常感覚とかけ離れた確率の世界に浸ってください。数学の苦手な人も歓迎します。やさしいことを一歩ずつやって行きますが,自分で考え行動してみるという姿勢を大切にしてください。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 森口繁一, 応用数学夜話, 筑摩書房, ISBN:4480094063
  2. A.D.アクゼル, 偶然の確率, アーティストハウス, ISBN:4902088665
  3. D.J. ベネット, 確率とデタラメの世界, 白揚社, ISBN:4826901003
  4. 三浦俊彦, 論理パラドックス, 二見書房, ISBN:4576021669
<授業計画の概要>
各回の予定<BR><BR>第 1回 誕生日の迷宮 導入<BR>     クラスの中に同じ誕生日の人がいるかな?<BR>第 2回 誕生日の迷宮 展開<BR>     実験してみよう。<BR>第 3回 誕生日の迷宮 まとめ<BR>     人間の認識とは。<BR><BR>第 4回 情報の迷宮 導入<BR>     状況が変わると確率はどうかわるのだろう。<BR>第 5回 情報の迷宮 展開<BR>     複雑な状況ではどうだろう。<BR>第 6回 情報の迷宮 さらなる展開<BR>     人間は簡単な状況でも間違える。<BR>第 7回 情報の迷宮 結論<BR>     判断は刻々と変わる。    <BR><BR>第 8回 確率的見方の数学 導入<BR> 簡単な数学を確率的に考えなおしてみよう。<BR>第 9回 確率的見方の数学 展開<BR> こういう見方もできたのか。<BR>第10回 確率的見方の数学 まとめ<BR> いろいろな見方をしよう。<BR><BR>第11回 待ち時間のパラドックス 導入<BR> 待つのにイライラする。<BR>第12回 待ち時間の迷宮 展開<BR> 実験して調べてみよう。<BR>第13回 待ち時間の迷宮 まとめ<BR> なんと紛らわしいことか。でも、気づいてみると。     <BR><BR>第14回 各自の課題探索<BR>第15回 総括<BR><BR><BR>内容<BR>【誕生日問題】 教室内に同じ誕生日の人はいるだろうか。<BR>【情報の迷宮】 三択問題でよくわからない情報を教えられた。何だかよくわからなくなってしまった。悩ましい。<BR>【確率的見方の数学】 大小2つのさいころを何度も投げる。小さい方の数が大きくなるのはどれくらいの頻度で起こるだろう。<BR><BR>【待ち時間のパラドックス】 両親の誕生日が待ち遠しい。さて、どれくらい待つことになるのか。<BR><BR>その他に、タイミングの最適化、撹乱の確率等を考えてみる。<BR><BR>適宜、自力解決、討論の時間を設ける。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《機械システム工学科機械デザインコース》
(A)【機械工学の意義】
幸福・福祉の意義,自然と社会との係わりが理解でき,これらに及ぼす機械工学の影響が理解できる能力を身につける.
《コンピュータ・メディア工学科 コンピュータサイエンスコース》
(A)情報処理技術者としての自らの活動が自然や社会,人に与える影響を理解し,問題解決にあたることができる知識と技術,およびコミュニケーションスキルを習得する
《コンピュータ・メディア工学科 情報メディアコース》
(C) 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果までを考慮できる多面的な地球的視野を会得し、国際的なコミュニケーションを可能とする基礎能力を修得する。
《土木環境工学科》
A.技術者の責務の自覚
 土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。