授業科目名
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日本の近代文学
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分類・系統 |  |
時間割番号
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063046
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担当教員名
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大木 志門
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開講学期・曜日・時限
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後期・木・I
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単位数
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2
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<対象学生>
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全学生対象
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<授業の目的>
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近代文学という制度は作者と作品の間の確固たる結びつきへの信頼によって成立してきたが、実際のところそれは危うい関係性の元に成立してきたのではないか。このことを考えるために著作権やプライバシーなど近現代文学史上の様々な「権利」に関わる事件をとりあげ、文学史上における「作者」意識の成立の問題や文学作品の「オリジナリティ」の問題について講義する。
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No | 重要度 | 目標 | 詳細 |
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1 | | 知識と視野 | わが国の近代文学の流れについて基礎的な知識を身につけ、また社会の中の文学という視点を持つこと。 | 2 | ◎ | 人間性と倫理性 | 文学作品における「作者」や「オリジナリティ」の問題の射程を理通し、現代社会の様々な問題と結びつけて考えられるようになること。 |
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<授業の方法>
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講義形式で行うが、各回の終わりにリアクションペーパーを回収し、次回はそれに回答する形でなるべく双方向の授業を試みる。
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<成績評価の方法>
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No | 評価項目 | 割合 | 評価の観点 |
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1 | 小テスト/レポート | 80 % | 授業の内容をよく理解し、それを自分なりの観点、自分なりの言葉で表現できているかどうかを重視する。 | 2 | 受講態度 | 20 % | 授業中の発言、リアクションペーパーの内容などから総合的に評価する。 |
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<受講に際して・学生へのメッセージ>
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配布したプリントを読み込んでくること。また取り上げた作品で入手可能な物はなるべく目を通すこと。
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<テキスト>
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- 特になし。プリントを配布する。
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<参考書>
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- 栗原裕一郎, 『〈盗作〉の文学史』(2008年), 新曜社, ISBN:978-4788511095
- 浅岡邦雄, 『“著者”の出版史―権利と報酬をめぐる近代』(2009年), 森話社, ISBN:978-4864050043
- 甘露純規, 『剽窃の文学史−オリジナリティの近代』(2011年), 森話社, ISBN:978-4864050302
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<授業計画の概要>
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1、ガイダンス −金子みすゞの著作権問題を導入に<BR>2、著作権の概要と明治の著作権 −ベルヌ条約と仮名垣魯文盗作事件<BR>3、明治の翻訳小説 −「若草物語」「フランダースの犬」を題材に<BR>4、翻訳と翻案の間−尾崎紅葉「金色夜叉」と「種本」の関係<BR>5、徒弟制と「代作」(ゴーストライティング) −泉鏡花・徳田秋聲ら硯友社の周辺<BR>6、「代作」「原稿二重売り」と「作者」意識の確立 −小栗風葉・真山青果の文壇追放事件<BR>7、少年・少女向け小説と「代作」 −鈴木三重吉「赤い鳥」の周囲と川端康成「乙女の港」<BR>8、概論:オマージュ・パロディ・引用・模倣とパクリ(盗作)の関係<BR>9、盗作とスキャンダル−久米正雄「安南の晩鐘」事件<BR>10、原典(古典・海外文学)と創作−芥川龍之介「藪の中」<BR>11、素材(ルポルタージュ)と創作−井伏鱒二「黒い雨」<BR>12、文学とプライバシー−三島由紀夫「宴のあと」事件<BR>13、文学と死者の名誉−川端康成と「事故の顛末」事件<BR>14、現代小説のモデル問題 −柳美里「石に泳ぐ魚」裁判<BR>15、まとめ
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