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授業科目名 微生物生態学
時間割番号 L30011
担当教員名 田中 靖浩
開講学期・曜日・時限 前期・水・III 単位数 2
<対象学生>
2年生
<授業の目的および概要>
微生物に関する基礎知識を習得するとともに、環境中における微生物の機能・役割について理解する。また、環境試料中の微生物およびその群集を対象とした一般的な解析・評価手法についても学び、土壌、河川水、活性汚泥等の試料ごとに、適切な解析・評価手法を選択する知識を習得する。本講義で得た知識と理解については「環境調査実習」で活かされる。<BR>なお、本授業科目は高等学校教員一種免許状(理科)を取得するための選択必修科目の一つである。
<到達目標>
1.微生物の定義を理解する。<BR>2.微生物の細胞構造について基本的事項を理解する。<BR>3.微生物の物質代謝について基本的事項を理解する。<BR>4.環境中における微生物の役割・機能に関する基本的事項を理解する。<BR>5.微生物生態学の研究方法を理解する。
<授業の方法>
講義<BR>・スライドを使った講義が中心である(専門用語には英語も併記する)。<BR>・毎回、授業内容に関する小テスト(専門用語の英語を身につけるためのテストを含む)を実施する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %講義項目全体に関する知識の定着を問う。 
2試験:中間期 40  %講義項目1〜7に関する知識の定着を問う。 
3小テスト/レポート 20  %毎回小テストを行い、授業の理解度を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
本講義を履修するにあたっては、「生物学概論」、「基礎生物学」を受講し理解していることが望まれます。
<テキスト>
  1. 日本微生物生態学会教育研究部会, 微生物生態学入門, 日科技連, ISBN:4-8171-9067-1
<参考書>
  1. 中村和憲・関口勇地, 微生物相解析技術, 米田出版, ISBN:978-4-946553-39-4
  2. 中村和憲, 環境と微生物, 産業図書, ISBN:4-7828-3568-X
<授業計画の概要>
第1回:微生物生態学とは?<BR>微生物生態学の概要を説明する。<BR><BR>第2回:微生物の定義<BR>微生物の分類、命名、同定について概説した後、微生物生態学で扱われる各種微生物の特徴を説明する。<BR><BR>第3回:微生物の細胞構造<BR>微生物を形作る物質(炭水化物、脂質、タンパク質、核酸)について概説した後、原核微生物、真核微生物の構造について説明する。<BR><BR>第4回:微生物の物質代謝<BR>微生物の物質代謝について概説する。<BR><BR>第5回:微生物生態学の研究方法1<BR>微生物の生育に関する基礎的事項(微生物の増殖法、微生物の生育条件など)について説明する。<BR><BR>第6回:微生物生態学の研究方法2<BR>微生物の培養法について概説する。<BR><BR>第7回:中間評価<BR>前半の総括とまとめ。<BR><BR>第8回:微生物生態学の研究方法3<BR>様々な環境試料からのDNA抽出法について概説する。<BR><BR>第9回:微生物生態学の研究方法4<BR>分子生物学的手法を用いた微生物群集構造解析技術について概説する。<BR><BR>第10回:環境中における微生物の役割・機能1<BR>環境に潜む微生物(培養できない微生物)について概説する。<BR><BR>第11回:環境中における微生物の役割・機能2<BR>元素循環における微生物の役割について概説する。<BR><BR>第12回:環境中における微生物の役割・機能3<BR>動物や植物と共生する微生物について概説する。<BR><BR>第13回:環境中における微生物の役割・機能4<BR>農業生産による土壌汚染、河川の水質汚染をはじめ、様々な環境汚染の浄化・修復に利用できる微生物について概説する。<BR><BR>第14回:環境中における微生物の役割・機能5<BR>農作物生産に影響を及ぼす微生物(植物生育促進根圏微生物、微生物農薬、植物病原菌等)について概説する。<BR><BR>第15回:評価<BR>全体の総括とまとめ。