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授業科目名 食品成分分析学
時間割番号 L20000
担当教員名 奥田  徹
開講学期・曜日・時限 前期・水・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
食品には非常に多くの化合物が含まれ、加工などで生じる変化は、非常に複雑である。その上、遺伝子組換えや様々な疾病、新しい機能性化合物に関する情報が氾濫し、食品に対する理解を難しくしている。本講義では、食品を化学的・物理的に考え「成分」、「分類」、「反応」、「機能」について学ぶ。これらの学習から食品を科学的に理解し、分子レベルでの様々な反応について理解する。
<到達目標>
食品成分の分析を通して、食品中での各種化合物の役割を確認し、他成分との反応や機能を分子のレベルで理解する。
<授業の方法>
講義<BR>板書を中心として授業をすすめPCも活用する。必要に応じてテキストを配布する。質問書を配布し、その内容を後の授業で解説することで、わかりやすい授業に努める。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %一定以上の出席者のみに試験を行う。理解度と応用力を評価するために記述式試験を行う。講義内容の基本的理解度を評価する。 
2小テスト/レポート 20  %習熟度を見る小テストを行う。 
3受講態度 30  %授業への取り組み、質問 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
高校の化学の知識が必要である
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 中山広樹, バイオ実験イラストレイテッド 第1巻 分子生物学実験の基礎, 秀潤社, ISBN:4-87962-148-X
  2. 藤本健史郎ら, 健康から見た基礎食品学, アイ・ケイコーポレーション, ISBN:978-4-87492-182
<授業計画の概要>
第1回: 複雑系の理解<BR>食品には様々な化合物が存在し、互いに色々な関係を持つ複雑系であることを理解する。<BR>第2回: 基礎的な分析機器の理解1<BR>pHメーター、精密天秤などの構造・機構を理解する。<BR><BR>第3回: 基礎的な分析機器の理解2<BR>分光光度計の構造と機能を理解する。<BR><BR>第4回: 基礎的な分析機器の理解3<BR>カラムクロマトグラフィーの原理とHPLCについて理解する。<BR><BR>第5回:水分<BR>食品中で最も多い水について理解する。その化学的および物理的意味を考える。<BR><BR>第6回:糖質1<BR>糖質の構造と分類について学ぶ。特に単糖の構造について理解する。<BR><BR>第7回:糖質2<BR>オリゴ糖及び多糖類の構造を理解する。デンプンのアルファー化などについても学習する。<BR><BR>第8回:糖質3<BR>糖類の分析方法と反応を理解する。還元末端の意味などを考える。<BR><BR>第9回: タンパク質1<BR>アミノ酸の構造とタンパク質の構造を学び、その立体配置の重要性と水素結合の意味を学ぶ。<BR>第10回:タンパク質2<BR>アミノ酸の分析やタンパク質N末端の配列決定の仕組みを学ぶ。<BR><BR>第11回:タンパク質3<BR>酵素の基本的な構造と反応について学ぶ。<BR><BR>第12回:タンパク質4<BR>酵素の反応解析法を学ぶ。親和性や阻害機構の解明法などを理解する。<BR><BR>第13回:具体的な分析手法の理解1<BR>亜硫酸測定などを例として、その反応と計算、注意点などを学ぶ。<BR><BR>第14回:具体的な分析手法の理解2<BR>検量線の意味や使い方、物質量、濃度などの考え方の基礎を考える。<BR><BR>第15回:評価・総括・まとめ<BR>これまでの講義内容をまとめ、内容の理解度を評価する。