授業科目名	科学的リテラシー教育革新論
時間割番号	550102
担当教員名	堀　　哲夫／中村　享史／長瀬　慶來／早川　健
開講学期・曜日・時限	集中・(未登録)・(未登録)	単位数	2
＜対象学生＞
教育実践創成専攻　１・２年生
＜授業の目的および概要＞
広義の「科学」的リテラシー形成のあり方を明らかにする。ここで言う広義の「科学」的リテラシーとは、たとえばPISA調査が対象とする学力であり、数学的リテラシー、いわゆる理科的リテラシー、言語リテラシーの三つから構成される。これらのリテラシー概念を明らかにする。その際、PISA調査の枠組みや問題の分析を行う。また、数学的・理科的・論理的な思考力・表現力の育成における授業のあり方を検討し、リテラシー形成のための授業設計を行う。授業設計では、小学校と中・高校とに分けて行う。
＜到達目標＞
（ストレートマスター）<BR>・読解・数学的・科学的リテラシーの概念を明らかにし、思考力・表現力を育成するための授業設計を行うことができる。<BR>（現職教員）<BR>・読解・数学的・科学的リテラシーの概念を明らかにし、PISA調査の問題作成や思考力・表現力を育成するための授業設計を行い、それらを実践的な見地から考察する。
＜授業の方法＞
講義と演習。４名の教員がすべての授業に参加し、役割分担をしながらTTで授業を進める。グループ討議では、PISA調査の分析とリテラシー構造について、リテラシー形成の授業展開では何を重視するかについて、フリーディスカッションする。言語リテラシー、算数・数学、理科についての授業設計を行い、発表、討議を全員が行う。
＜成績評価の方法＞
No 評価項目 割合 評価の観点 1 小テスト／レポート  50  % PISA型学力調査問題の作成および発表。  2 受講態度  25  % 授業での質問、発言などの参加意欲、授業での課題に自らの意見を述べることを重視する。  3 発表／表現等  25  % 授業での質問、発言などの参加意欲、授業での課題に自らの意見を述べることを重視する。
＜受講に際して・学生へのメッセージ＞
特になし
＜テキスト＞
国立教育政策研究所, 生きるための知識と技能（PISA）, ぎょうせい 国立教育政策研究所, 評価の枠組み, ぎょうせい PISA, (http://www.pisa.oecd.org/)
＜参考書＞
(未登録)
＜授業計画の概要＞
１　理数教育におけるリテラシーの現状と課題（中村・堀・長瀬・早川）<BR>　・理数離れ、理数嫌いの現状分析<BR>　　堀が理科教育の立場から理科離れ、理科嫌いの現状について講義し、中村が数学教育の立場から数学嫌いの現状について講義する。<BR>２　PISA調査における「数学的リテラシー」の構造分析（中村・堀・長瀬・早川）<BR>　・算数・数学のPISA 調査の問題分析と枠組み<BR>　　中村が算数・数学のPISA調査の問題と枠組みについて講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>３　PISA調査における「科学的リテラシー」の構造分析（中村・堀・長瀬・早川）<BR>　・理科のPISA調査に問題分析と枠組み<BR>　　堀が理科のPISA調査の問題と枠組みについて講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>４　PISA調査における「続解力」の構造分析（中村・堀・長瀬・早川）<BR>　・読解のPISA調査の問題分析と枠組み<BR>　　長瀬が読解力のPISA調査の問題と枠組みについて講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>５　PISA調査における科学的リテラシーの構造（中村・堀・長瀬・早川）<BR>　・PISA調査におけるキーコンピテンシー<BR>　　中村がPISA調査のキーコンピテンシーについて講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>６　科学的リテラシーとはなにか（中村・堀・長瀬・早川）<BR>　・広義の科学的リテラシーに関する討議<BR>　　堀が広義の科学的リテラシーについて講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>７　言語的リテラシー形成のための教育（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・初等英語教育を中心にした言語的リテラシー<BR>　長瀬が初等英語教育における言語的リテラシーについて講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>８　数学的リテラシー形成のための授業？（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・小学校算数科の授業改善の具体化<BR>　早川が小学校算数科の授業改善について数学的リテラシーと関わって講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>９　数学的リテラシー形成のための授業？（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・中・高等学校数学科の授業改善の具体化<BR>　中村が中学校数学科の授業改善について数学的リテラシーと関わって講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>10　理科的リテラシー形成のための授業？（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・小学校理科の授業改善の具体化<BR>　堀が小学校理科の授業改善について理科的リテラシーと関わって講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>11　理科的リテラシー形成のための授業？（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・中、高等学校の理科の授業改善の具体化<BR>　堀が中学校理科の授業改善について理科的リテラシーと関わって講義を行う。その後、ストレートマスターと現職教員学生に分けて意見交換を行う。<BR>12　算数・数学の授業設計（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・数学的リテラシー形成のための授業設計（演習）<BR>　学生を小学校、中、高等学校の２つのグループに分かれて、数学的リテラシー形成のための授業について具体的に議論する。小学校を長瀬、早川が指導し、中、高等学校を堀、中村が指導する。<BR>13　理科の授業の設計（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・理科的リテラシー形成のための授業設計（演習）<BR>学生を小学校、中、高等学校の２つのグループに分かれて、理科的リテラシー形成のための授業について具体的に議論する。小学校を長瀬、早川が指導し、中、高等学校を堀、中村が指導する。<BR>14　授業展開の発表と討議（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・小学校の授業設計に関する実践的な考察（演習）<BR>　小学校のグループから算数と理科についての授業設計について発表し、意見交換を行う。４名の教員は適宜、質問や解説を行う。<BR>15　授業展開の発表と討議（中村・堀・長瀬・早川）<BR>・中、高等学校の授業設計に関する実践的な考察（演習）<BR>　中、高等学校のグループから数学と理科についての授業設計について発表し、意見交換を行う。４名の教員は適宜、質問や解説を行う。