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授業科目名 カリキュラムのマネジメント
時間割番号 550002
担当教員名 堀  哲夫/長瀬 慶來/仙洞田 篤男
開講学期・曜日・時限 後期・金・I 単位数 2
<対象学生>
1年
<授業の目的および概要>
教育の今日的課題に応えることができるカリキュラムマネジメント力を育てるために、焦眉の教育課題や地域の実態把握、子ども理解、カリキュラムマネジメントの要件などを行う。学習指導要領のもと、特色ある学校づくりや個に応じた指導に向けて適切にカリキュラムを計画し、実行し、評価し、改善しうるために必要な資質・能力を形成・獲得する。また、校内研修の中で具体的にカリキュラムマネジメント力を機能させる場合の課題や方法などについて理解を深めるとともにその力量を形成する。
<到達目標>
(ストレートマスター)<BR>・カリキュラムマネジメントの実際についての理解を深めるとともに、カリキュラムマネジメントの意義や役割を踏まえてその実践と研究ができる力量を形成する。<BR>(現職教員)<BR>・これまで経験してきたカリキュラムマネジメントの問題点を明確にするとともに、それらを克服するための理念や具体的方法を明確にし、カリキュラムマネジメントの理解を深め、その意義や役割を明らかにする。その上で、カリキュラムマネジメントに関して、スクールリーダーになりうる力量形成にある。
<授業の方法>
講義・演習形式(ケーススタディ、カンファレンス、プレゼンテーション、ポートフォリオ評価の活用、など)
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 50  %中間期及び後半期に各1回提出。 
2受講態度 25  %授業での質問、発言などの参加意欲、授業での課題に自らの意見を述べることを重視する。 
3発表/表現等 25  %授業での質問、発言などの参加意欲、授業での課題に自らの意見を述べることを重視する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
「カリキュラムの見方考え方」を履修済みであることが望ましい。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 田村知子編著, 実践カリキュラムマネジメント, ぎょうせい
  2. 中留武昭・田村知子, カリキュラムマネジメントが学校を変える, 学事出版
<授業計画の概要>
1 カリキュラムマネジメントとは何か(長瀬&#8226;堀・仙洞田)<BR> カリキュラムという語とマネジメントいう語の語源から解き明かして、ドラッカーのマネジメントという語が教育界に取り入れられるようになった経緯とその意味的変遷をたどる。<BR><BR>2 カリキュラムマネジメントと教育実践における今日的教育課題(堀・長瀬&#8226;仙洞田)<BR> カリキュラムマネジメントとは何か、カリキュラムマネジメントが必要とされる背景、学習指導要領とカリキュラムマネジメント、カリキュラム改善とカリキュラムマネジメント、教育実践とカリキュラムマネジメントなど、カリキュラムマネジメントをめぐる問題提起とこれからの講義の概要を説明する。<BR><BR>3.カリキュラムマネジメントと学校改善:<BR> 地域の実態を生かした特色ある教育活動の実現を目指すカリキュラムマネジメント(仙洞田&#8226;堀・長瀬)<BR> 山梨県の小学校を事例にしてカリキュラムマネジメントと学校改善のあり方および関係などについて講義するとともに課題について議論する。<BR><BR>4 言語教育のカリキュラムのケーススタディ(長瀬・堀&#8226;仙洞田)<BR> 広島市の構造特区に置ける、小中連携の外国語活動のプログラム(ひろしま型プログラム)を取り上げる.ひろしま型プログラムのカリキュラム、教材、コースデザインおよび担当者の研修等の詳細を検討することにより、一般的な小学校外国語活動のカリキュラムマネジメントを考えるための指針とすることを目指す。<BR><BR>5 カリキュラムマネジメントと学習指導要領の改訂(県教委&#8226;堀・長瀬&#8226;仙洞田)<BR> カリキュラムマネジメントと学習指導要領の改訂に関わって総括的な話を講義。<BR><BR>6 カリキュラムマネジメントの要件:<BR>  教育目標の具現化を目指す、カリキュラムマネジメント(仙洞田&#8226;堀・長瀬)<BR> 仙洞田が中心となってカリキュラムマネジメントの要件を管理運営面から講義し、課題について討議する。 編成された教育課程で、より教育効果を高めるための、具体的な日常の教育活動や学校の組織的な取組の工夫と配慮事項について、学生のレポートをもとに検討・考察する。<BR><BR>7 ドイツにおける小学校英語教育:<BR>  バーデン・ヴュルッテンベルク州を中心として(長瀬&#8226;堀・仙洞田)<BR> カリキュラムマネジメントを考察していくにあたり、本講義では日本国内に留まらず外国に於ける取り組みもその射程に含め、様々な特徴ある取り組みを実際に見ることにより、個別性から普遍性への一般化を目指すことをその目標の一つとしている.国内における文化的多様性の限界を超え、諸外国の実例を考察することは普遍的なカリキュラムマネジメントを考えていく上で必須の事柄である.そこで、日本とは全く異なる制度を持つドイツの学校制度、教員養成、外国語教育の実際を考察し、翻って我が国の(あるいは自らの本務校での)カリキュラムマネジメントを考える縁とする。<BR><BR>8 特色ある学校の選択と発表方法(堀・長瀬&#8226;仙洞田)<BR> 特色ある国内の小&#8226;中学校および高校から四校を選択する。その学校に関する資料収集を行う。資料収集は、現地視察を含めて可能な限り多面的に行なう。発表資料に関しては、1週間前に配布し全員が当該学校に関する発表資料を作成し、どの学校に関しても発表を行なう。発表内容をまとめる視点は、昨年度行なわれた発表の概要を紹介し、それをもとにした討論を経て得る。<BR><BR>9〜12 カリキュラムマネジメントの事例研究:1(堀・長瀬&#8226;仙洞田)<BR> 資料収集した特色ある学校の中から1校を取り上げ、グループを構成し、あらかじめ配布された資料を基にして発表用紙料を作成する。取り上げた学校の特色がカリキュラムマネジメントの視点から明確になるように各グループにおける討議を経て発表する。発表内容を基に意見交換を行なう。<BR><BR>13 特色ある学校から何を学ぶか(堀&#8226;長瀬・仙洞田)<BR> 第9〜12回に取り上げた特色ある学校から学ぶべき視点および教育のあり方を検討するために、堀&#8226;長瀬・仙洞田が中心になって学修した成果を深める。<BR><BR>14〜15 カリキュラムマネジメントの総括(堀・長瀬&#8226;仙洞田)<BR> カリキュラムマネジメントの総括として、受講生の学修成果を基にして各自が考える理想的なカリキュラムマネジメントや学校のあり方に関して全員が考えをまとめ発表するとともに意見交換を行なう。