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授業科目名
指導教員
数理システム特論
宮本 泉/小林 正樹
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
417120 2 (未登録) 1 前期 I
[概要と目標]
ネットワークや情報技術の発達により,大量のデータが容易に入手できる時代になっている.大量の実データはそのままでは何の役にも立たず,適切な処理をして有用な情報を抽出することが重要である。その技術をデータマイニングと呼ぶ。大量のデータの裏側にそれを生成するシステムが仮に存在したとしても,一般にそれを知ることはできない。あるシステムの集合(学習モデルと呼ぶ)を考え,その中から生成システムを近似するものを選び出すこと(学習と呼ぶ)で,今後のデータの予測や機械的な処理を可能にする。<BR>本講義の目的のひとつは,情報処理の裏方となって活躍している学習モデルとアルゴリズムの例を多く理解し,必要に応じて適切なモデルを選択できるようにすることである。学習理論を支えているのは統計学や線型代数などの数学であり,数学の十分な知識が必要である。<BR>また、情報技術の基盤である数学的概念を取扱うとき、Symbolic and algebraic computation(数式処理)による様々な計算や式変形が必要となる。これを実現するために、多くの関連する計算機能をまとめたソフトウェアシステムが作成されている。本講義のもうひとつの目的はではそのようなソフトウェアシステムの一つで群計算を中心とする高度に専門的でソースコードが公開されている数式処理システムGAPについて、設計思想、アルゴリズム、応用などを紹介する。GAPのシェアパッケージを利用した計算機能の拡張の方法についての紹介も行う。
[到達目標]
複数の学習モデルを理解する.<BR>数式処理システムGAPを利用した計算ができる.
[専攻の目標と講義の目標との関連性]
本専攻の教育目標は,システム全体を見通して,研究・開発に取り組める人材の養成であり,分野の目標は,様々な生産システムやビジネスシステムのシステムソリューションにおいて,分析・設計・運用・評価ができるとともに,システム開発プロジェクトをリードできる人材の養成である.本講義は,この目標を達成させるための基礎技術として,数学基礎知識を講義する。具体的には学習モデルの構成や学習アルゴリズムに統計学,線型代数,解析学、代数学の技術を適用し、実践力としての数学の力をつけてもらう。
[必要知識・準備]
線型代数<BR>微分積分学<BR>数理統計学<BR>群論
[評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 50  %自発的学習 
2受講態度 25  %受講態度、出席状況 
3発表/表現等 25  %知的好奇心と探究心 
[教科書]
(未登録)
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
1.学習の基礎<BR>2.統計的推測<BR>3.学習のモデル<BR>4.学習のアルゴリズム<BR>5.数式処理<BR>6.数学ソフトウェア