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授業科目名
担当教員
環境社会学
定松 淳
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
276140 2 J 3 集中 (未登録) (未登録)
[概要]
今年度のテーマは、「原子力発電の社会的側面」です。原子力発電導入の歴史は、戦後日本社会の発展と深く結びついています。原子力発電について、賛成か反対かの議論を戦わす前に、現状がまたこれまでが、どのようであったかを公の場で共有してゆくことが、日本社会にとって重要です。今も昔も反原発の世論がなぜ政策変更につながりにくいか、環境問題の社会的側面を学んでゆきます。
[具体的な達成目標]
原子力発電が日本の産業構造のなかに深く根づいていることを知り、現代社会に対する科学技術の規定力を理解する。一方で、科学技術の発展に対して、国家を始めとする社会の側がいかに影響を及ぼしているかを理解する。環境問題が経済問題と深く結びつき、ジレンマに陥ることが少なくないことを認識する。
[必要知識・準備]
特に必要ありません。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 50  %レポートの評価にあたっては、「講義内容の理解」以上に、「講義によって本人の頭が活性化されているか」を重視したいと思います。 
2受講態度 50  %「講義された内容」に対しての、レポートを作成してもらいます。 
[教科書]
(未登録)
[参考書]
  1. 廣重 徹, 科学の社会史(上), 岩波書店, ISBN:4-00-600093-6
  2. 廣重 徹, 科学の社会史(下), 岩波書店, ISBN:4-00-600094-4
  3. 吉岡 斉, 原子力の社会史, 朝日新聞社, ISBN:4-02-259724-0
  4. 橘川 武郎, 日本電力業発展のダイナミズム, 名古屋大学出版会, ISBN:4-8158-0482-6
  5. 中澤 秀雄, 住民投票運動とローカルレジーム, ハーベスト社, ISBN:4-938551-80-2
[講義項目]
1.イントロダクション <BR>2.近代科学の歴史と科学者の規範――科学の制度化 <BR>3.20世紀物理学の発展と核兵器開発 ――科学の体制化<BR>4.地球環境問題と冷戦――戦争と科学技術 <BR>5.日本の戦時科学動員 ――戦前からの「科学技術立国」<BR>6.総力戦体制と9電力体制――1940年体制か否か <BR>7.原発導入と正力松太郎――被爆国のPublic Understanding of Science<BR>8.高速増殖炉の夢と現実 ――科学技術に「成長の限界」はあるか <BR>9.プルトニウム利用の現在――核拡散と日本<BR>10.高度経済成長――技術導入と地域間格差<BR>11.原発立地反対運動――住民運動の論理<BR>12.電源三法と田中角栄――「官産学の鉄の三角形」<BR>13.電気料金の算出方法(総括原価方式) ――政策的誘導を考える<BR>14.巻町住民投票の経験――open-endな議論とは<BR>15.まとめ
[教育方法]
毎時間講義中に時間をとって各自ミニレポート(A4一枚)を作成してもらい、3段階評価を行う。レポートは、講義を聴いているか、自分の頭で捉え直せているか、それを文章に表現できているか、を問うものとする。評価は、普通の感想・疑問と思われるものにはC(1点)、なかなか考えていると思われるものにはB(2点)、非常に感心させられるものにはA(3点)、残念ながら評価できない内容にはD(0点)を与える。ミニレポートの獲得点数の合算によって成績評価を行う。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)