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授業科目名
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担当教員
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量子力学
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小林 潔
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時間割番号
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単位数
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コース
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履修年次
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期別
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曜日
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時限
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269120 | 2 | AM | 2 | 後期 | 月 | II | ||||||||||||
[概要] | ||||||||||||||||||
現代社会に供する様々なシステム,それを支える電子デバイス,半導体をはじめとする物質素材の根本は,物理学により理解される.特に,ミクロな世界で起こる物理現象に基づいて,基礎からこれらを理解するためには,量子力学なくしては不可能である.昨今のナノテクノロジーの進展のおかげで,物質の構成要素である原子や分子を実空間で観察し,操作することが可能となり,ミクロな世界がより身近になっている.このような状況下では,個々の多種多様な系の量子論を展開することは,必ずしも適当ではなく,むしろ古典論と明白に異なる概念構造,理論構造を身につけることが重要である.そこで本講義では,古典論では取り扱えない現象や概念の意味するところを押さえながら,変換に対する不変量が基本的に大切な量であるという量子力学の基本的な考え方と理論構造の初歩を習得することを目的とする.<BR> 実例となる現象を通して,何故量子論が必要になったか,そこから得られた概念や法則は何かを解説する.さらに,物理法則を簡潔に整った形で表現でき,変換に対する不変量を直接に抽象化して取り扱うことができるブラケット記法を基礎として,量子力学の基本的な考え方,理論構造を初歩的な数学を用いて解説する.また,具体例として,量子ナノ構造と光科学を意識した応用を取り挙げる. | ||||||||||||||||||
[具体的な達成目標] | ||||||||||||||||||
(1)古典論では取り扱えない現象や概念の意味を理解する,<BR>(2)変換に対する不変量が基本的に大切な量であるという量子力学の基本的な考え方を理解する.<BR>(3)ブラケット記法を理解する.<BR>(4)物理イメージと数学手法の対応を理解する. | ||||||||||||||||||
[必要知識・準備] | ||||||||||||||||||
微分積分学,線形代数学,入門物理 | ||||||||||||||||||
[評価方法・評価基準] | ||||||||||||||||||
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[教科書] | ||||||||||||||||||
(未登録) | ||||||||||||||||||
[参考書] | ||||||||||||||||||
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[講義項目] | ||||||||||||||||||
第1回:量子論の起こり(古典物理学の限界,空洞輻射とエネルギー量子,場の考え方と粒子性・波動性)<BR>第2回:物質系の量子化(原子スペクトルとエネルギー準位の量子化,方向量子化)<BR>第3回:古典的な概念の限界とその実例,量子力学的な基本概念,閉じた系と開いた系<BR>第4回:ケットベクトル,ブラベクトルとベクトル空間,内積<BR>第5回:オブザーバブルと演算子 <BR>第6回:基底ケットと行列表現<BR>第7回:測定と不確定性関係,交換関係<BR>第8回:基底変換と対角化<BR>第9回:位置座標,運動量と並進移動<BR>第10回:実空間の波動関数,運動量空間の波動関数<BR>第11回:ケットベクトルの時間発展とシュレディンガー方程式<BR>第12回:シュレディンガー描像とハイゼンベルク描像<BR>第13回:調和振動子<BR>第14回:シュレディンガーの波動方程式<BR>第15回:1次元ポテンシャル問題とトンネル効果、まとめと総括 | ||||||||||||||||||
[教育方法] | ||||||||||||||||||
独自の講義ノートを事前に配布し,考え方,論理の展開,計算の導出などわかりにくいところを重点に実例や例題を交えて解説する.「量子力学演習」とペアで,講義の前後には,自ら手を動かして計算する,式のイメージをつかむ,わからない点は,なるべく早めに質問するなどの習慣をつけるよう指導する.より深く学んでほしい事柄は,参考書を指定し,レポートの提出を求めることもある. | ||||||||||||||||||
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応] | ||||||||||||||||||
(未登録) | ||||||||||||||||||
[その他] | ||||||||||||||||||
(未登録) |