山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名
担当教員
複素関数論
小林 潔
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
269070 2 AM 2 前期 I
[概要]
複素関数論は,整然とした美しい数学体系であり,かつ量子力学・電磁気学などの物理学や熱・振動現象解析などの化学,さらには電気・電子工学に重要な数多くのモデルや応用例を提供するので,これらの分野の研究・開発に関わる科学者・技術者が習熟しておくべき基礎的科目である.本講義では,数学的な筋道を講義しながら,具体的応用例を適宜織り込んで,学習上の興味を増進しつつ,総合的な学力をつけることを目指す.
[具体的な達成目標]
(1)複素平面とオイラーの公式を理解する.<BR>(2)複素関数の極限,導関数,正則性を理解する.<BR>(3)コーシーの積分公式を理解する.<BR>(4)級数展開と特異点,零点,留数の意味を理解する.<BR>(5)複素積分を応用して実数定積分を求める.
[必要知識・準備]
微分積分学
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 90  %[具体的な達成目標]についての達成度を評価する.60%以上の達成者を合格とする. 
2小テスト/レポート 10  %合格者に点数を加点する. 
[教科書]
  1. 表 実, 複素関数, 岩波書店, ISBN:4-00-007775-9
[参考書]
  1. 有馬 朗人・神部 勉, 物理のための数学入門 複素関数論, 共立出版
  2. 丹羽 慶四郎訳, 複素関数論, 培風館
  3. 高木 貞治, 解析概論, 岩波書店
  4. P.M. Morse and H. Feshbach, Methods of Theoretical Physics, McGraw-Hill
  5. R.V.Churchill, J.W.Brown, and R.F.Verhey, Complex Variables and Applications, McGraw-Hill
[講義項目]
第1回:複素関数論の重要性,複素数と複素平面<BR>第2回:複素数の極形式とオイラーの公式,数列と無限級数,収束判定法<BR>第3回:複素関数の定義,極限と連続性,一様収束,導関数,正則性<BR>第4回:コーシー・リーマンの方程式,ラプラスの方程式<BR>第5回:初等関数(代数関数と超越関数),分岐点とリーマン面<BR>第6回:特異点と零点,無限遠点(リーマンの数球面),複素平面での線積分<BR>第7回:コーシーの積分定理とコーシーの積分公式<BR>第8回:留数定理と留数積分法<BR>第9回:複素積分の実数定積分への応用<BR>第10回:テーラー展開,テーラー級数<BR>第11回:ローラン展開,ローラン級数<BR>第12回:多価関数と積分,主値,超関数<BR>第13回:解析接続,特殊関数<BR>第14回:解析関数の幾何学(等角写像)<BR>第15回:総括と評価
[教育方法]
大筋教科書に沿って進めるが,考え方,定理の証明,公式の導出などわかりにくいところを重点に例題を交えて解説する.「基礎工学演習」とペアで,講義の前後には,自ら手を動かして計算する,式のイメージをつかむ,わからない点は,なるべく早めに質問するなどの習慣をつけるよう指導する.より深く学んでほしい事柄は,参考書を指定し,レポートの提出を求めることもある.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)