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授業科目名
担当教員
応用流体力学
砂田 憲吾
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
264351 2 CL 3 前期 I
[概要]
流体力学の基本的な理解の上にたち、実際現象の記述と工学への応用を試みる。これまでに、流れの力学を単純な仮定のもとに数学的に表現することが行われてきた。この方法は現実の結果を完全には予測し得ないが、その力学的な本質を簡潔に理解するのに役立ち、より複雑な現象の記述への橋渡しとなる。講義では、そうした理論の代表的な応用として、特に水の波を取り上げてその基本的な運動を調べると共に、海岸構造物等に作用する波力の算定などの工学的な問題解決への適用例を学ぶ。
[具体的な達成目標]
(1)流れの関数の意味を修得する。<BR>(2)速度ポテンシャルの意味を修得する。<BR>(3)水の波の方程式と境界条件を修得する。<BR>(4)微小振幅波の性質を修得する。<BR>(5)海の波の基本的な特性を理解する。
[必要知識・準備]
基礎的な物理学の知識、常微分方程式や偏微分方程式の基礎的な知識が準備として望まれる。講義の途中では、いくつかの課題が用意され、物理的な意味を徹底吟味しながらの応答形式の演習も行われる。授業内容を十分把握するため、授業前の予習、授業後の復習をしっかりやることが必要である。なお、成績評価として数値には反映されないが、評価は出席率70%以上が前提となる。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %専門基礎学力・学習および問題解決能力 
2試験:中間期 40  %専門基礎学力・学習および問題解決能力 
3小テスト/レポート 20  %学習および問題解決能力・目標達成能力 
[教科書]
  1. 澤本正樹, 流れの力学 −水理学から流体力学へ−, 共立出版, ISBN:432007419X
[参考書]
  1. 日野幹雄, 流体力学, 朝倉書店, ISBN:4254200668
[講義項目]
 1.流関数と流線(1)<BR> 2.流関数と流線(2)<BR> 3.速度ポテンシャル(1)<BR> 4.速度ポテンシャル(2)<BR> 5.複素速度ポテンシャル(基本的な流れの解析方法を学ぶ)<BR> 6.等角写像(ポテンシャル流れの性質を理解する)<BR> 7.水の波(表面の波の基本的理解をめざす)<BR> 8.微小振幅波(1)(基礎方程式、境界条件の線形化を学ぶ)<BR> 9.微小振幅波(2)(基礎方程式、境界条件の線形化を学ぶ)<BR>10.波の屈折と回折(水深変化・障害物による波の変形を学ぶ)<BR>11.波の減衰(波の減衰について学ぶ)<BR>12.波のエネルギー(波のエネルギーの評価・表現を学ぶ)<BR>13.風波の発生(風波の発生の基本的なメカニズムを学ぶ)<BR>14.構造物に作用する波力(工学的応用への導入として学ぶ)<BR>15.評価:総括・まとめ
[教育方法]
講義を基本とし、頻繁に問答形式で受講者への質問も発せられる。加えて理解を助けるために何回かのレポート課題も出題される。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
B.技術者としての知的基盤の形成
 土木環境工学の専門知識習得に必要となる数学、自然科学及び情報処理の基礎学力を身に付け、土木環境技術者としての知的基盤を形成する。
[その他]
特になし。