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授業科目名
担当教員
電磁気学II
秋津 哲也
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
262038 2 EE 2 後期 II
[概要]
物体の間に働く力は現在4種類の力が知られている。重力、電磁気力、そして2種類の核力である。なかでも重力や電気力はよく知られていて、どちらも力の大きさは力を及ぼしあう物体の距離の2乗に反比例している。電気力には引き合う力と反発しあう力がある。この電気力の基本的振る舞いを表すのがクーロンの法則であり、静電気学は電磁気学の前半部分をしめる。<BR>このクーロン力を基本として、静電気学が完成し、さらに青磁場や電磁誘導の法則を経てマクスウェル方程式へと電磁気学が完成されたのである。自然現象を理論的に解明し、目に見えない現象を具象化させた電磁気学は学問的な美しさだけではなく、その工学的価値も非常に大きい。情報化社会の信号伝送に欠かすことのできない電波や光はマクスウェルの方程式の結晶である。マクスウェル方程式から電磁波に至る学問の完備性のみならず、空中戦、電波伝搬、アンテナ放射、マイクロ波回路とその応用などの実用的知識を学ぶ。したがって電磁気学は必修の科目に位置付けられている。
[具体的な達成目標]
(1)ベクトルの回転とストークスの定理を学ぶ<BR>(2)電流と磁気の関係を学ぶ<BR>(3)アンペールの法則とビオサバールの法則を学ぶ<BR>(4)常磁性・強磁性・反磁性について学ぶ<BR>(5)インダクタンスの定義と扱い方:静磁界における磁束とインダクタンス<BR>(6)ファラデーの電磁誘導と電磁波への関連について学ぶ<BR>(7)誘導起電力とトランスについて学ぶ<BR>(8)マクスウェル方程式を学ぶ<BR>(9)波動方程式の導出とその解法<BR>(10)電波の性質、マクスウェルの方程式から電磁波の発見に至る学問の完備性<BR>(11)マイクロ波回路とその応用
[必要知識・準備]
電磁気学1を学んでいること。<BR>座標系、ベクトル解析を理解していること。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 65  %理解度、解析力の評価 
2試験:中間期 35  %理解度、解析力の評価 
[教科書]
  1. 斎藤, 電磁気学の基礎, 森北出版, ISBN:978-4-627-734128
  2. 柴田尚志, 例題と演習で学ぶ電磁気学, 森北, ISBN:978-4-627-734814
[参考書]
  1. Joseph A. Edminster,, Electromagnetics, McGrawHIll, ISBN:0-0721234-1
  2. Fawwaz T. Ulaby, Eric Michielssen, Umberto Ravaioli, FUndamentals of Applied Electromagnetics, Pearson, ISBN:978-0-132550086
[講義項目]
1.ベクトル演算と微分演算子<BR>2.ベクトル演算と座標系、ベクトルの回転<BR>3.アンペールの法則、定常電流と磁界<BR>4.アンペールの法則とベクトルポテンシャル、ビオサバールの法則<BR>5.定常磁界の計算<BR>6.強磁性体、磁化力と透磁率<BR>7.試験及び解説<BR>8.インダクタンスと磁気エネルギー<BR>9.磁気回路<BR>10.マクスウェル応力とエネルギー<BR>11.マクスウェル方程式と電磁波、波動方程式<BR>12.電磁波とポインティングベクトル、電磁エネルギーの流れ<BR>13.アンテナ放射、線路<BR>14.試験及び解説<BR>15.総括
[教育方法]
座標系とベクトル演算を演習し、基礎的な問題解決能力とビオサバールの法則/強磁性体・磁気回路の数値計算による実用的な工学的素養を身に着ける.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《電気電子システム工学科》
C-3:電気電子工学分野の基礎数理・基礎物理の学力を養う
本学科の必修科目である基礎電気理論,電磁気学,電気回路,電子回路などの科目を通じて,本分野の重要な基礎数理・基礎物理の学力を養う
 
[その他]
(未登録)