山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名
担当教員
コンピュータ制御及び実習
清弘 智昭
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
262032 E 3 E過年度生 2 後期 III-IV
[概要]
 現在では家電製品,自動車などの工業製品のほとんどはマイクロプロセッサを内蔵している。したがって,工業製品の開発・設計を行う技術者にとってマイクロプロセッサによる機器等の制御の知識は必要不可欠である。本講義は,マイクロプロセッサによる制御の基本的な手法を理解することを目的としている。そのため,実際にマイクロプロセッサ基板の製作を行い,機械語プログラミング,タイマなどの周辺回路の制御法などを習得する。<BR>さらに,本講義の前半で習得した知識を基にして黒線を追跡しながら走行する自走形ライントレースロボットを製作する。このライントレースロボットについては,どのように作らなければならないというような制限はない。各自,以下に早くライントレースができるかを考え,自分の力でロボットを製作し,プログラムを作ることが重要である。これにより,ライントレースロボットを作り,コースをいかに高速に,かつ正確に走行できるかを目標として,デザイン能力,マイコン技術などを学ぶ。
[具体的な達成目標]
(ア)組み込み用マイクロプロセッサの概要について説明できる。<BR>(イ)組み込みプログラムの開発環境を利用できる。<BR>(ウ)1チップマイクロプロセッサの働きを説明できる。<BR>(エ)基本的な電子部品についての知識を持つ。<BR>(オ)フォトインタラプタの原理,使用法についての知識をもつ。<BR>(カ)モータやセンサとマイコンとのインターフェースを理解し,プログラムを作ることができる。<BR>(キ)組み込みプログラミングをつくり実際に動作させることができる。<BR>(ク)ライントレースロボットを自らの力で設計し,組み立てることができる。<BR>(ケ)最終回に開催されるロボットコンテストの企画,準備,運営など社会性を必要とすることを身に着ける。
[必要知識・準備]
理解しているべき予備知識<BR> コンピュータの構成,機械語などについての基礎的な知識。<BR> 電子回路第一で学んだhfeなどのトランジスタに関する基礎的な知識。<BR><BR>準備する工具<BR> 20W以下の小型のハンダコテ,コテ台,小型ニッパ,ピンセット,精密ドライバセット,できればワイヤストリッパ
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:中間期 30  %プログラミングの理解度を調べるため数回の小テストを課す 
2小テスト/レポート 30  %製作,配線などの課題とレポートを課すが,実習が中心となるのでレポートより課題の比重が大きい 
3受講態度 25  %講義に出席して各回の講義・実習内容を聴講して理解しようとしているかどうか、実習の進め方、製作過程での工夫などを評価する 
4発表/表現等 15  %ロボットコンテストでのプログラム,車体の設計・製作などを評価する 
[教科書]
(未登録)
[参考書]
  1. 図解・わかる電子回路, 講談社, ISBN:406257084X
  2. 浅川 毅、堀圭太郎, ISBN:4501536500
[講義項目]
1.1) コンピュ−タの概説<BR>  2) マイクロプロセッサとは<BR>2.入出力(I/O)インタ−フェ−ス回路<BR>3.アセンブラプログラミング(簡単な計算プログラム)<BR>4.アセンブラプログラミング(入出力プログラム)<BR>5.製作用ボード基板への部品配置図設計及び基板加工工作<BR>6.マイクロプロセッサ基板の製作(ハンダ付け等)<BR>7.機械語プログラミング(LEDの交互点滅,LEDを端から順に点灯する)<BR>8.機械語プログラミング(ADコンバータを用いてアナログ値をデジタルで出力する)<BR>9.機械語プログラミング(光検出器から出力データ読み込み)<BR>10.機械語プログラミング(時間待ち)<BR>11.機械語プログラミング(プログラムをサブルーチン化する)<BR>12.機械語プログラミング(タイマ1のPWM出力でモータの速度制御を行う)<BR>13.機械語プログラミング(ライントレースプログラム)<BR>14.ライントレースロボットの仕上げ,調整,チューニング),ロボットコンテストの準備<BR>15.ロボットコンテストとまとめ
[教育方法]
 本講義は,機械語のプログラミングを修得するとともに,最終的にライントレースロボットを完成させるということを目標として,その過程でロボットの構造,プログラミングなどをなどを各自工夫をこらし,物を作る楽しさを知ってもらうとともに,デザイン能力を身につけることを目的とする。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《電気電子システム工学科》
C-4:電気電子工学分野の専門知識・技術を身につける
基礎工学部門・応用工学部門に含まれる科目を通じて電気電子工学分野の専門知識・技術を身につける
 
C-8:専門性を生かしてシステムをデザインする能力を養う
コンピュータ制御および実習,電子回路I,電気・電子工学実験IIなどの科目を通じて,専門性を生かしてシステムをデザインする能力を養う
 
[その他]
講義では単純な例題をもとに説明していきます。CPUのデータシートの読み方など実際の現場で必要とされる事柄の学び方について体得してください。