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授業科目名 西洋史演習
時間割番号 167606
担当教員名 皆川 卓
開講学期・曜日・時限 後期・木・V 単位数 2
<対象学生>
3年生
<授業の目的および概要>
分担を決めて、R.デカルトの『方法序説』(和訳)を輪読し、近世ヨーロッパで生まれ、近代の世界を支配する「合理主義」の期限を考える。
<到達目標>
適度に難解で論証力ある文章を読む忍耐力と、それを論理的に整理して提示する能力を養い、世界史・政経・倫理で近代社会の問題を認識するための基礎的素養を身につける。
<授業の方法>
ゼミによる輪読。毎回全員が目を通してくることを前提とする。最初は輪読と解説を中心にするが、軌道に乗り次第、報告担当者は自分の担当箇所をレジュメにまとめ、自分の所見をつけて報告。その報告に対して講師を含むゼミ生全員が質疑を行い、報告者を交えて意見を述べ合う。報告者は次回にこの議論を踏まえてレジュメに手を入れ、提出する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1受講態度 50  %出席および授業への参加姿勢 
2発表/表現等 50  %授業での発言および報告内容 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
〈対象学生〉<BR>西洋史あるいは社会政策の歴史に関心や必要性を感じる学生一般。高等学校の教員免許取得が見込まれ、世界史や倫理、政経の授業を行う可能性のある学生。多少努力しても西洋古典を読破したい人。<BR><BR><受講に際して・学生へのメッセージ> <BR>フランスの哲学者デカルトは、私たちが生きる近代社会の中心的な価値観となっている「(合)理性」とは何かを論じ、従来の価値観を一変させた人です。西洋近代的なものの考え方は、デカルトから流れ出ていると言ってもよいでしょう。明治以来の日本は人やものや社会の考え方において、日本古来の発想と西洋近代的な発想を併用しています。ですからデカルトの考え方に立ってみると、西洋的な発想が分かると共に、私たちの発想とのズレを通じて、日本の伝統的な発想が何かも分かるわけです。
<テキスト>
  1. R.デカルト, 方法序説, 岩波書店, ISBN:4003361318
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
最初の回にオリエンテーリングを行い、担当箇所を決める。第2回目には講師がテキスト成立の背景と、この時代に固有の論述方法について講義し、第3回目から輪読に入る。テキストは安価(定価504円)なので、各自で用意してもらう。