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授業科目名 自然地理学概論
時間割番号 162221
担当教員名 伊勢屋ふじこ
開講学期・曜日・時限 集中・(未登録)・(未登録) 単位数 2
<対象学生>
教育人間科学部1−4年生
<授業の目的および概要>
自然地理学は、気候・気象、地形、水文の3分野に大別され、自然環境と人間社会の接点を対象とする。本科目は、教職免許のための必須の科目という位置付けがあるので、特定のテーマに突出せず、網羅的な解説が求められている。とはいえ、個別の専門用語の解説だけでは、自然地理学の物の見方、考え方は十分伝わらないと考える。自然地理学は、教育現場において環境教育に大いに貢献する。地球規模の環境問題は解説書が多数出版されているので、それらの自己学習に譲り、本講義では題材を日本列島の身近かな自然環境に求める。なお、身近な自然を視る眼を養うことを主眼に話を組み立てるので、一般的な教養として受講する学生も大いに歓迎する。
<到達目標>
自然環境に関わる基本的なプロセスを理解したのちに、自然の仕組みに手を加えた時に生じる様々な問題を考えることができるようにする。
<授業の方法>
集中で長時間にわたって行われるので、時に受講生の集中力がとぎれることがある。そこで、一方的に解説を行なう講義ではなく、学生にはテーマに関連する図表を配付し、それらに時々作業を施させる。各自が図表を分析・解読し、自ら考えたのちに解説を聞くとテーマの理解が深まる。高校で地理を学んできた受講生はおそらく少ないと予想される。中学の社会科、理科を基礎に、特に予備知識がなくても理解できるよう、配付資料や作業内容を工夫したい。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:中間期 50  %各自が作業を施した配付資料、ノートを持込可とし、与えられた材料で如何に論理的に考えをまとめているかを問う。 
2小テスト/レポート 30  %配付資料への作業から読みとれることを時々小テストとして提出させる。 
3受講態度 20  %出席カードを配布して出席状況をみる。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
配付資料に作業をするので、高校までに使用した地図帳と色鉛筆を必ず持参すること。一方的に知識を伝達するのではなく、学生に考え参加させる集中講義としたい。お互いの協力で、一日を短く感じる数日間にしましょう。
<テキスト>
  1. 特に使用しない
<参考書>
  1. 講義内容が広範囲にわたるので、特に使用しない。高校までに利用した地図帳を持参すること
<授業計画の概要>
1回 大気大循環からみた世界の気候帯<BR>2回 日本列島の気候・気象環境<BR>3回 日本列島の植生・土壌環境<BR>4回 日本列島の地形の概観<BR>5回 温暖湿潤地域における水流出の基礎<BR>6回 水と土砂の循環に及ぼす森林の役割<BR>7回 渡良瀬川流域の事例から考える<BR>8回 中国山地の事例から考える<BR>9回 都市化による水流出の変貌<BR>10回 都市型水害と治水方策<BR>11回 水害を受ける場としての沖積平野の地形<BR>12回 地形図の読図<BR>13回 山地−河川−海岸の繋がりを考える<BR>14回 野外見学 <BR>15回 総括評価・まとめ<BR>*以上のように考えているが、受講生の興味の対象によって一部変更することもある。