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授業科目名 日中交渉史I
時間割番号 162214
担当教員名 大隅 清陽
開講学期・曜日・時限 後期・金・IV 単位数 2
<対象学生>
1)国際共生社会課程・国際文化コース所属の学生<BR>2)上記の他、日本史学についての勉学を深めたいと考えている一般の学生
<授業の目的および概要>
目的)日本の歴史を、東アジアを中心とする世界史的視野で考察することを通じて、日本の社会や文化の特質についての思考力を養う。また、歴史的思考や歴史研究の方法について学び、地域研究におけるその有効性を理解する。<BR>概要)日本の歴史に大きな影響を与えた中国との交渉について,日本史の立場からその特質を論じる。具体的には、古代を中心とする国際関係の中での「日本」の成り立ちを考察する。
<到達目標>
1)日本の歴史を、東アジアを中心とする世界史的視野で考察する視点を獲得する。<BR>2)史料を通じて歴史認識を組み立てる作業を通じて、史料批判をはじめとする歴史学の方法を学び、多角的かつ柔軟な歴史的思考力を身につける。<BR>3)歴史の学習が、広く現代社会のあり方を考察するうえでも有効であることを知る。
<授業の方法>
1)通常の講義形式で行う。板書と口頭説明が中心となるので、ノートの取り方を工夫すること。<BR>2)必要に応じ、資料プリントを配布する。講義中に参照するので、無くさず持参すること。<BR>3)毎回、講義の終わりに用紙に質問を記入してもらい、理解度の把握と次回の復習に活用する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 60  %講義理解力/論理的思考力/表現力 
2受講態度 40  %講義理解力/問題設定能力 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 古代史は、最も遠い時代を扱うだけに、現代的な感覚からは、その重要性がすぐにはわからないという諸君もいることでしょう。しかし、歴史の始まりを扱う古代には、現代につながる問題が、非常に先鋭的な形で表れることも珍しくありません。またそこでは、高校までの日本史と世界史という区分が、あまり役に立たないことも多いのです。「日本」というものの成り立ちを、「世界」の中で考察する方法を、歴史学のなかからぜひ学んで欲しいと思います。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 西嶋定生, 『古代東アジアと日本』(岩波現代文庫), 岩波書店, ISBN:4006000251
  2. 東野治之, 『遣唐使』(岩波新書 新赤版), 岩波書店, ISBN:4004311047
<授業計画の概要>
題目)7世紀の倭国・日本と東アジア−遣隋使・遣唐使を中心に−<BR>第1回 ガイダンス<BR>第2回 I −1 隋の成立と第1次遣隋使(冊封体制論の周辺)<BR>第3回     承前(朝鮮半島の動向と遣隋使)<BR>第4回 I −2 隋煬帝期の国際関係<BR>第5回 I −3 国書と国際認識<BR>第6回 I −4 留学生・学問僧の意義<BR>第7回 II−1 唐の成立と第1次遣唐使<BR>第8回 II−2 大化改新と東アジア<BR>第9回 II−3 外交路線の対立(改新初期の外交)<BR>第10回     承前(第2次遣唐使と第3次遣唐使)<BR>第11回 II−4 白村江の戦いと戦後処理(百済滅亡の前後)<BR>第12回     承前(戦後処理と第5次遣唐使)<BR>第13回 II−5 律令国家「日本」の成立<BR>第14回 まとめ<BR>第15回 総括評価・まとめ