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授業科目名 社会の中の医療・医学
分類・系統健康福祉 心身・芸術系
時間割番号 063615
担当教員名 香川 知晶
開講学期・曜日・時限 後期・木・I 単位数 2
<対象学生>
全学生対象
<授業の目的>
医療技術の進歩が現代の社会に及ぼす影響を考えてみることを目標とする。そのため、前半は医学実験に関わる問題を歴史的に取り上げ、医学実験に対して社会がどのように対処しようとしてきたのかを考える。後半は、「死ぬ権利」という奇妙な概念を中心に、医療技術の進歩によって社会意識がどのように変化してきているのかを明らかにする。
<到達目標>  到達目標とは
No重要度目標詳細
1知識と視野現代の社会に医療技術が及ぼしている影響を理解する
2 能力と技能さまざまな問題について、自分なりの評価できること
3 人間性と倫理性現代倫理の特徴を説明できること
<授業の方法>
教科書・資料に基づく講義形式を基本とするが、過去にテレビ等で放送された映像資料もできるだけ多く利用し、講義内容を確認し、深める予定である。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 70  %到達目標の達成度 
2小テスト/レポート 30  %講義内容の理解度 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
特別の準備は必要としない。毎回の講義時に取り上げる話題について、各自が自分でもじっくり考えてもらいたい。
<テキスト>
  1. 香川知晶, 命は誰のものか, ディスカヴァー・トゥエンティワン, ISBN:978-4-88759-731-1
  2. 香川知晶, 生命倫理の成立, 勁草書房, ISBN:4-326-15348-2
<参考書>
  1. 香川知晶, 生命倫理の成立, 勁草書房, ISBN:4326153482
  2. 香川知晶, 死ぬ権利, 勁草書房, ISBN:9784326153893
<授業計画の概要>
各回の講義は以下のテーマで進める予定である。<BR><BR>問題の始まり<BR> 1.現代における医療と社会:医療の社会化・社会の医療化<BR><BR>現代医療の基本的前提<BR> 2.インフォームド・コンセント<BR> 3.輸血拒否:個人主義的自由主義の中の医療<BR><BR>医学研究をめぐる問題<BR> 4.医学と実験<BR> 5.医学実験の社会的規制<BR><BR>生殖補助医療<BR> 6.非配偶者間人工授精<BR> 7.体外受精技術の展開<BR> 8.商業的代理母:ベビーM事件<BR> 9.日本における生殖補助医療<BR><BR>安楽死と治療停止<BR> 10.広義の安楽死:言葉の意味と最近の日本の動き<BR> 11.植物状態患者の治療停止(1):カレン事件<BR> 12.植物状態患者の治療停止(2):クルーザン事件<BR> 13.日本における安楽死裁判:安楽死の違法性阻却要件<BR> 14.安楽死をめぐる世界の動き:オランダの場合<BR><BR>まとめ<BR> 15.現代社会における医療・医学はどこへ向かうのか
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《機械システム工学科機械デザインコース》
(A)【機械工学の意義】
幸福・福祉の意義,自然と社会との係わりが理解でき,これらに及ぼす機械工学の影響が理解できる能力を身につける.
《コンピュータ・メディア工学科 コンピュータサイエンスコース》
(A)情報処理技術者としての自らの活動が自然や社会,人に与える影響を理解し,問題解決にあたることができる知識と技術,およびコミュニケーションスキルを習得する
《コンピュータ・メディア工学科 情報メディアコース》
(C) 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果までを考慮できる多面的な地球的視野を会得し、国際的なコミュニケーションを可能とする基礎能力を修得する。
《土木環境工学科》
A.技術者の責務の自覚
 土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。