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授業科目名 天文学への誘い
分類・系統自然科学 科学系
時間割番号 063403
担当教員名 西合 一矢/酒井 剛/廣田 晶彦
開講学期・曜日・時限 後期・金・III 単位数 2
<対象学生>
全学生対象
<授業の目的>
我々人類は長い時間をかけて天体観測やさまざまな手段を使って宇宙の姿の理解を深めてきた。本授業では、これまで人類が獲得してきた宇宙に関する知識を体系的に学ぶものである。授業では未解明の問題を含む多くの最新の宇宙像の紹介を通じて学生の知的好奇心を育み、さらにその理解を獲得するために編み出されたさまざまな手法に触れることで学生が科学的な考え方、特に物理学的手法を理解する事への手助けをする。
<到達目標>  到達目標とは
No重要度目標詳細
1知識と視野各学生が最新の宇宙像や地球・人類の存在に関してより多くの知的好奇心を持つこと、かつ、様々な科学的な考え方や手法に触れることで、各自がより科学的な思考が出来るようになることが目標である。
<授業の方法>
プロジェクターを使い、パーソナルコンピューターで図や動画を見せながら説明する。<BR>必要な場合は板書等も行う。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 75  %期間中3回出題。問題に対する正解の有無で採点(ただし、自身の理解をもとに自身で回答していることが前提)。 
2受講態度 25  %受講態度 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1. 天文学とは; 宇宙認識の変遷と現代天文学の課題 :酒井<BR>天文学は人類史上最も古い学問の一つである。<BR>太古より我々人類がどのように宇宙を認識し理解してきたか、<BR>また、現在、宇宙についてどのような謎が残されているのか説明する。<BR><BR>2. 宇宙を見る目; 様々な望遠鏡 :酒井<BR>宇宙の観測は、我々の目で見える可視光だけでなく、赤外線や電波など様々な手法で行われている。<BR>それらの観測がどのように行われているのか、観測手法、観測装置の仕組みを理解する。<BR><BR>3.宇宙を測る; 基本的なパラメータの測定 I :永井<BR>宇宙を理解するために必要な基本的な物理パラメータと、それらをどのようにして測定するのかを実際に数字を扱うことで理解する(前)。<BR><BR>4.宇宙を測る; 基本的なパラメータの測定 II :永井<BR>宇宙を理解するために必要な基本的な物理パラメータと、それらをどのようにして測定するのかを実際に数字を扱うことで理解する(後)。 <BR><BR>5.もっとも身近な宇宙である太陽系と地球環境:西合<BR>宇宙を知るために最も身近にある恒星である太陽を物理的視点から理解する。その太陽を中心とした我々の太陽系・地球圏の構造を理解する。<BR><BR>6.太陽系はどのようにして形成されたのか?どのぐらい普遍的存在なのか?:西合<BR>我々の太陽系形成における標準モデルを学ぶことで、太陽系の形成の現状の理解を学ぶ。さらに、近年、太陽系外惑星が多く発見されており、この分野の研究が新しい段階に入りつつあるが、その最新の状況も紹介する。<BR><BR>7.星の誕生 :西合<BR>恒星の誕生と進化について学ぶ。分子雲と呼ばれる希薄なガス雲から<BR>どのようにして恒星が誕生しているのかを最新の研究成果も含め説明する。<BR><BR>8.星の進化と死 : 酒井<BR>恒星の進化について学ぶ。星はその重さにより明るさもたどる運命も大きく異なる。この講義ではそれぞれの星がその質量によりどのように明るさや進化が異なるのかを説明する。<BR> <BR>9.宇宙の極限領域;高密度天体の世界 :永井<BR>宇宙に存在する天体の中でも極端に高密度な天体であるパルサー、ブラックホールといった天体が、どのようにして誕生するのかを理解する。また、高密度天体で起こる活動現象について理解する。<BR><BR>10. 我々の住む銀河系の姿:酒井<BR>我々の住む銀河系内では、今も様々な場所で恒星が形成されている。<BR>我々の住む銀河系がどのような姿をしており、銀河系内で実際にどのような<BR>現象が起きているのか、最新の観測結果も含め説明する。<BR><BR>11.銀河中心のモンスター;活動銀河核の世界:永井<BR>活動銀河核とは、銀河の中心にある大質量ブラックホールが原因で、活動的な振る舞いを見せる銀河中心核の総称である。<BR>活動銀河核は、その観測的特徴から、いくつものサブクラスに分類することができる。<BR>本講義では、活動銀河核の多様性の原因について理解するとともに、宇宙の進化の中における位置付けを探る。<BR><BR>12. 様々な銀河と銀河団 :酒井<BR>我々の住む銀河系の外側には、膨大な数の銀河が存在している。<BR>それら銀河の形状も様々なものが存在する。<BR>この形状の違いは何を意味するのか、最新の理解をもとに説明する。<BR>また、多数の銀河が集まってできる銀河団についても説明する。<BR><BR>13.137億年宇宙進化が問いかける現代科学最大の謎;ビックバンと暗黒エネルギー:西合<BR>宇宙はビックバンにより生成されたと思われている。最新の観測結果は、ビックバンの様子を詳細に描きだしている一方、宇宙は謎の暗黒エネルギーに満たされていることを示している。ここでは主にビックバン以後の宇宙の進化を観測という視点から理解し、暗黒エネルギーの謎について説明する。<BR><BR>14.天文学の最前線;最新の望遠鏡と近未来ミッションの紹介 :永井<BR>現在進行中の天文学プロジェクトを紹介し、その科学的狙いについて理解する。<BR><BR>15.生命の起源と地球外生命探査  :西合<BR>アストロバイオロジーと呼ばれる地球生命の起源や地球外生命探査を天文・物理・化学・地学の視点で行う学問分野を学ぶ。この分野は近年の発展が目覚ましく、現在、成長段階にある学問といえる。その最新状況も紹介する。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《機械システム工学科機械デザインコース》
(A)【機械工学の意義】
幸福・福祉の意義,自然と社会との係わりが理解でき,これらに及ぼす機械工学の影響が理解できる能力を身につける.
《コンピュータ・メディア工学科 コンピュータサイエンスコース》
(A)情報処理技術者としての自らの活動が自然や社会,人に与える影響を理解し,問題解決にあたることができる知識と技術,およびコミュニケーションスキルを習得する
《コンピュータ・メディア工学科 情報メディアコース》
(C) 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果までを考慮できる多面的な地球的視野を会得し、国際的なコミュニケーションを可能とする基礎能力を修得する。
《土木環境工学科》
A.技術者の責務の自覚
 土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。