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授業科目名
担当教員
信号とシステム
大木  真
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
262052 2 EE・S過年度生 1 後期 I
[概要]
本講義では信号とシステムの概念をディジタル信号処理技術をベースにして学ぶ.ディジタル信号処理とは,一言で言えば,ディジタル形式で表現された様々な信号を処理すること,またはその処理方法をさす.携帯電話を筆頭に,CD,MD,DVD等のオーディオビジュアル機器,3Dグラフィクスをふんだんに使用した家庭用ゲームなど,先端技術の多くがディジタル信号処理によって支えられている.ディジタル信号処理技術は難しい数学を必要とせず,四則演算を基本として記述されるのが特徴である.本講義では,このディジタル信号処理の基礎理論を学び,今後学ぶ各種情報通信システム技術の基礎となる知識を身につけることを目的とする.
[具体的な達成目標]
(ア) 離散時間信号と離散時間システムの概要を説明できる<BR>(イ) MATLABを使った信号処理が行える<BR>(ウ) 標本化定理とエイリアシングを説明できる<BR>(エ) 簡単な信号のスペクトルを求めることができる<BR>(オ) インパルス応答,周波数応答,システム関数を相互に導出できる<BR>(カ) システム関数の極-零プロットを描くことができる<BR>(キ) 極-零プロットと周波数応答の対応関係を説明できる<BR>(ク) 簡単なFIRフィルタの設計,特性評価が行える<BR>(ケ) 簡単なIIRフィルタの設計,特性評価が行える<BR>(コ) 離散時間フーリエ変換を用いて信号のスペクトルを導出できる
[必要知識・準備]
本講義では講義資料を e-learning システム経由で配布する上,同時に開講される演習もMATLABを多用する.パーソナルコンピュータによるインターネットの利用に習熟していることが必要となる.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %具体的な達成目標の(ア)〜(コ)を達成しているか否かを評価する.割合は講義の進捗に応じて変更されることがある. 
2小テスト/レポート 40  %具体的な達成目標の(ア)〜(コ)を達成しているか否かを評価する.割合は講義の進捗に応じて変更されることがある. 
3発表/表現等 20  %ある種の信号処理システムをデザイン・実装する総合演習課題を実施し,それについて発表を課す.発表態度,説明の明瞭さ,資料の完成度,システムの独創性,課題達成度などを評価する.なお,割合は講義の進捗,課題の難易度によって変更する場合がある. 
[教科書]
  1. e-learning システムを通じてテキストを配布する.
[参考書]
  1. James H. McClellen, M. A. Yoder, Mark Yoder, DSP First: A Multimedia Approach, Prentice Hall, ISBN:0132431718,
    (翻訳版もあるが,訳がひどく意味が通じない箇所が多々あるので勧められない.専門書は資産となる.自己投資と考えて原著を購入することを強く推奨する.)

  2. 樋口龍雄,川又政征, MATLAB対応 ディジタル信号処理, 昭晃堂, ISBN:4-7856-1201-0,
    (日本語の参考書の一例.)

  3. 松田七美男, Octaveの精義, カットシステム, ISBN:978-4-87783-231-5,
    (MATLAB互換のフリーソフトウェア GNU Octave の解説書.自分のコンピュータで演習問題などを解いてみたい人には役に立つでしょう.)
[講義項目]
 1.信号とシステム入門,MATLAB入門<BR> 2.標本化定理とエイリアシング<BR> 3.スペクトル表現<BR> 4.離散時間システム入門<BR> 5.FIRフィルタ(1)<BR> 6.FIRフィルタ(2)<BR> 7.z変換<BR> 8.システム関数の極と零<BR> 9.IIRフィルタ(1)<BR>10.IIRフィルタ(2)<BR>11.帯域通過フィルタ<BR>12.スペクトル解析入門<BR>13.演習<BR>14.講義のまとめと筆記試験<BR>15.試験の解答解説
[教育方法]
・毎回の講義はスライドを用いる<BR>・授業開始前までにスライドを配布資料形式で印刷して持参すること<BR>・講義中に説明された要点をそれに記入していくこと<BR>・講義開始後の印刷は認めないので注意すること
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《電気電子システム工学科》
C-4:電気電子工学分野の専門知識・技術を身につける
基礎工学部門・応用工学部門に含まれる科目を通じて電気電子工学分野の専門知識・技術を身につける
 
[その他]
・同時に開講される「信号とシステム演習」を必ず同時に履修すること<BR>・講義,演習どちらか一方のみの履修は認めない<BR>・講義,演習は一体で評価される<BR>・追試・再試は原則として行わない