山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名 日本史講読IIC
時間割番号 162203C
担当教員名 大隅 清陽
開講学期・曜日・時限 後期・火・V 単位数 2
<対象学生>
1)日本史学の専門的な勉学(卒業論文を含む)を深めたいと考えている学生<BR>2)中学校社会科または高等学校地理歴史科の教員を目指している学生
<授業の目的および概要>
目的 1)歴史研究に不可欠の素材である原史料・一次文献を自力で読解することにより、歴史学の基本的な研究方法を修得する。2)教員免許(中学社会・高校地歴)取得のため、日本史学の専門知識を修得する。<BR>概要 奈良時代研究の基本史料である『続日本紀』(漢文)を、分担(各自1〜2週程度)を決めて輪読する。報告者は、自分の担当部分につき、先行研究や関連史料、自らの見解などをまとめたレジュメを作成して授業の場で発表する。講師による補足の後、全員で質疑・討論を行いながら共同で研究を進める。
<到達目標>
1)日本史の原史料を読解するための基本的な知識と技術を修得する。<BR>2)史料に即した適切な検討課題を設定する能力を養う。<BR>3)課題解決のための先行研究・関連史料を収集する方法を学ぶ。<BR>4)先行研究や関連史料に基づき、自らの設定した課題を学問的に解決する能力を養う。<BR>5)検討した成果をレジュメにまとめ、報告する技術を修得する。<BR>6)報告をゼミ全体で検討し、討論を通じて学問的に検討する能力を養う。
<授業の方法>
ゼミナールによる輪読形式。<BR>報告レジュメの内容は次の通り。<BR> 表題(○○年度日本史講読)<BR> 報告日(年・月・日)<BR> 担当範囲(○○年○月○日条〜○日条)<BR> 報告者氏名<BR> 担当部分の原文<BR> 担当部分の現代語訳<BR> 担当部分の内容の検討(複数のテーマがあれば、適宜テーマ別にまとめる)<BR>  語句などの注釈<BR>  参考史料の掲出 その解説と考察<BR>  担当部分の歴史的意味(全体として自分の意見をまとめる)<BR> 参考文献リスト<BR>  著者・文献名・発行所・発行年月などもらさずに
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1受講態度 50  %質問/討論への参加/ゼミ運営への貢献度 
2発表/表現等 50  %報告の内容 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 前期に引き続き履修すれば、史料や研究文献にも慣れ、次第に自分の見方・考え方が育ってくるのがわかるはずです。例年、講読での報告から、卒業論文の研究テーマを見出す先輩も多くいます。大学ならではのオリジナルな歴史研究を目指して、主体的に学んでゆきましょう。前期同様、他課程・他専修・他分野の諸君の新規参加も歓迎します。
<テキスト>
  1. 新訂増補国史大系〈普及版〉『続日本紀 前篇』, 吉川弘文館, ISBN:978-4642000031
<参考書>
  1. 新日本古典文学大系14『続日本紀 三』, 岩波書店, ISBN:978-4002400143
  2. 日本思想大系〈新装版〉『律令』, 岩波書店, ISBN:978-4000037518
<授業計画の概要>
報告の順番、分担は初回に参加者と相談のうえ決定するが、参考のため、具体例を以下に示す。<BR>第1回 ガイダンス<BR>第2回 分担の決定<BR>第3回 天平20年6月<BR>第4回 天平20年7月<BR>第5回 天平20年8月<BR>第6回 天平20年9月<BR>第7回 天平20年10月<BR>第8回 天平20年11月<BR>第9回 天平20年12月<BR>第10回 天平21年正月<BR>第11回 天平21年2月<BR>第12回 天平21年3月<BR>第13回 天平感宝元年4月<BR>第14回 天平感宝元年5月<BR>第15回 まとめと総括<BR>(なお、必要により、史跡・遺跡等を踏査する臨地研究を行うことがある。)