授業科目名
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心理学への誘い
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分類・系統 | |
時間割番号
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063601 A
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担当教員名
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小澤 理恵子
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開講学期・曜日・時限
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前期・月・II
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単位数
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2
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<対象学生>
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全学生対象
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<授業の目的および概要>
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授業の目的:本講義では、大学生がはじめて学ぶ心理学を概観し、研究対象としている「心」をどのように捉え、研究をどのように進めているのかについて理解を深めること、また、心理学の知識を習得しながら自分や自分の身近な人々、社会的出来事に関する理解を深めることを目的とする。
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No | 重要度 | 目標 | 詳細 |
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1 | | 知識と視野 | 学生は心理学に関する基礎として次のような内容について学習し、基本的な知識を獲得することを目指す。
はじめに、目には見えない「心」を研究対象として扱う心理学という学問の難しさについて考え、「心」を捉える方法を理解する。ついで、心理学の研究がどのように進展してきたのか、つまり、歴史的な変遷を辿り、「心」についてどのようなことが解明されてきたのか、また、「心」の捉え方がどのように変化してきたかを理解する。各研究領域の基礎知識を紹介していくので、理論や専門用語についての理解を深めることを目指してほしい。
講義で取り上げる研究領域の一つは、人間の知覚や認知の特性、記憶の理論、また過去の経験から学習し行動が変容するという学習(条件づけ)に関わる理論についてである。もう一つは、フロイト、ユングの無意識に関する捉え方を学び、人間の日常行動に関わる意識と無意識の関係の理解を深める。さらに、社会心理学の領域として同調や服従行動等について、実験的手法による検証過程を理解する. | 2 | ◎ | 人間性と倫理性 | 学生は心理学の研究から得られた知見によって、自分を取り巻く社会事象の理解、また、自分自身に対する理解、さらに、自分と関わりを持つ他者への理解を深め、将来の生活や社会的活動に資する生き方について考えることができるようにする。また、文化間の比較による資料を用いて対人関係、コミュニケーション方法の特徴などを検討することで、多様な文化の存在を認め、また、自分自身の文化についても意識を向け相対化し、理解を深めることができることを目指す。 |
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<授業の方法>
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授業内容に関する資料の配布、講義内容に関連するビデオの視聴、質問紙への回答などを併用しながら、講義を中心に進めていく。
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<成績評価の方法>
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No | 評価項目 | 割合 | 評価の観点 |
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1 | 試験:期末期 | 45 % | 授業内容の理解、および理解した事柄を日常生活に結びつけて考える力について評価を行うため、知識の表現と説明、及び、論述を求める試験を行う。 | 2 | 試験:中間期 | 45 % | 授業内容の理解度を評価するため、授業で説明した知識の表現および、説明を求める試験を行う。 | 3 | 受講態度 | 10 % | 講義に出席し授業内容を理解することは必須であり、出席回数を評価に反映する。 |
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<受講に際して・学生へのメッセージ>
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受講生が多数の場合は、人数を調整することがある。
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<テキスト>
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(未登録)
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<参考書>
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(未登録)
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<授業計画の概要>
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12.授業計画の概要(授業の進行状況によっては修正をすることがある)<BR><BR>1回目 本講義の概要および「科学としての心理学」<BR>心を取り扱う学問としての心理学の難しさについて触れ、求められる「科学性」とは何か考える。<BR><BR>2回目 心理学研究の方法<BR>心研究方法として、観察法、実験法、質問紙法、およびテスト法について学ぶ。理学研究がどのようになされてきたのか、歴史的な流れをたどり、「心」をどのように捉えてきたのか考える。<BR><BR>3回目 精神物理学・ヴントの心理学<BR>心理学研究がどのようになされてきたのか、歴史的な流れをたどり、「心」をどのように捉えてきたのか考える。初期の研究として、「精神物理学」、を取り上げ、その研究方法などを学ぶ。世界ではじめて心理学の実験室をつくったヴントであるが、その研究は批判され新たな心理学の潮流をもたらした。<BR><BR>4回目 ゲシュタルト心理学および知覚心理学<BR>ゲシュタルト心理学、行動主義心理学、精神分析学の台頭との繋がりを学ぶ。そして、ゲシュタルト心理学が研究対象とした人間の知覚について、その特徴や理論を学ぶ。<BR><BR>5回目 行動主義心理学:パブロフ型条件づけ<BR>パブロフの犬の実験が示す古典的条件づけの手続き、特徴を学ぶ。<BR><BR>6回目 行動主義心理学とその応用<BR>自発的な行動を条件づけるオペラント条件づけの理論を学び、その応用的実践としての行動療法と学習性無力感について学ぶ。<BR><BR>7回目 中間評価 :講義前半のまとめと評価<BR><BR>8回目 精神分析学 無意識とは 何か<BR>意識のみならず無意識を心理学の研究対象とし、神経症の治療として精神分析学を確立したフロイトの提唱した理論を学ぶ。<BR><BR>9回目 精神分析学 フロイトの心の構造モデルと防衛機制<BR><BR>10回目 ユングの心理学 タイプ論<BR>フロイトとは無意識に対する捉え方が異なるユングが提唱した、内向・外向という一般的態度について学ぶ。<BR><BR>11回目 ユングの心理学 無意識と意識<BR>「無意識が意識を補償する」という考え方について学ぶ。<BR><BR>12回目 社会心理学の領域 : 同調と服従について学ぶ<BR>社会心理学者アッシュの「同調」、ミルグラムの「服従」<BR><BR>13回目 社会心理学の領域 : 状況が個人におよぼす影響:役割取得<BR>ジンバルドの模擬監獄実験など社会心理学の実験を主体とした検証過程を学ぶ。<BR><BR>14回目 異文化間心理学<BR>他文化との比較資料を参照し、日本人の親子関係や対人関係の特徴、また、コミュニケーションの特徴などについて学ぶ。<BR><BR>15回目 評価:総括とまとめ
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<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応> |
《機械システム工学科機械デザインコース》 | (A)【機械工学の意義】
幸福・福祉の意義,自然と社会との係わりが理解でき,これらに及ぼす機械工学の影響が理解できる能力を身につける. | ○ | 《コンピュータ・メディア工学科 コンピュータサイエンスコース》 | (A)情報処理技術者としての自らの活動が自然や社会,人に与える影響を理解し,問題解決にあたることができる知識と技術,およびコミュニケーションスキルを習得する | ○ | 《コンピュータ・メディア工学科 情報メディアコース》 | (C) 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果までを考慮できる多面的な地球的視野を会得し、国際的なコミュニケーションを可能とする基礎能力を修得する。 | ◎ | 《土木環境工学科》 | A.技術者の責務の自覚
土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。 | ○ |
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