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授業科目名 教育史を通して見る日本の近代現代
分類・系統人文科学 文化系
時間割番号 063032
担当教員名 阿部  茂
開講学期・曜日・時限 前期・火・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
現代の教育の課題を、歴史的視点を通して考察するための考え方と史資料の読み方を提示する。とくに幕末・明治以降現代に到る産業化(近代化、文明化)の進展と教育の変遷との関連をたどることによって、現代の教育・学校・子どもをとりまく状況とそこから生ずる課題を理解してもらうとともに、それへの対応の方途を考える。
<到達目標>  到達目標とは
No重要度目標詳細
1知識と視野現代の教育・学校・子どもをとりまく状況とその状況から生ずる課題を歴史をふまえて考察することができる。
2 能力と技能教育関係の史料を読解する基礎的な力を持つ。
<授業の方法>
授業は、講義形式を中心としつつ、史資料の読解にも多くの時間を割く。また、毎回授業の最後に、質問・感想等を書いてもらう。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %授業内容を理解し、史資料・参考文献を探索し、それらをもとに論理構成したレポートを作成したかどうか。 
2受講態度 50  %2/3以上の出席をし、日常的な勉学への態度をもっているか 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・史資料を通して歴史を読む作業が多いので、ただ講義を聴くだけというような態度で授業に臨まないでほしい。出典を明記した資料を多数配布するので、そのうちの何点かについては必ず自分で原典に目を通してほしい。 <BR>・改めて言う必要はないはずであるが、自分の頭と体でものごとを考えてほしい。レポートの執筆においてインターネットのホームページから、正当な引用の条件を逸脱して切り貼りをした場合については、試験におけるカンニング行為と同じとみなして、厳しく対応するので、充分に注意してほしい。
<テキスト>
  1. ,
<参考書>
  1. 成沢 光, 現代日本の社会秩序<歴史的起源を求めて>, 岩波書店, ISBN:978-4-00-000651-4
  2. 山崎 正和, 柔らかい個人主義の誕生<消費社会の美学>, 中央公論新社, ISBN:978-4-12-201409-1
  3. 渡辺京二, 逝きし世の面影, 平凡社, ISBN:978-4-12-201409-1
<授業計画の概要>
01.導入──授業の目的、望まれる授業態度、評価方法などについて<BR>02.学校の今日的状況をどう見るか<BR>  ・外国人研究者の見た80年代日本の学校教育<BR>  ・学校の今日的問題状況<BR>03.近代教育をとらえる前提 その1 <BR>  ・寺子屋教育の実態<BR>04.近代教育をとらえる前提 その2<BR>  ・属性原理から業績原理へ<BR>05.「国民不在」の前近代から近代の国民形成へ<BR>06.福沢諭吉の『文明論之概略』に見る文明化の様相<BR>  ・自然と人為の関わりから<BR>07.文明化と近代学校教育との関わり<BR>  ・「学制」の教育思想とその展開<BR>08.文明化と家庭教育との関わり<BR>  ・文明化論者の家庭教育批判<BR>09.文明化と社会教育との関わり<BR>  ・学校を拠点とした地域社会の教化<BR>10.文明化のもたらすフィクション その1<BR>  ・家族制度、「家族国家」<BR>11.文明化のもたらすフィクション その2<BR>  ・「隣保共助の旧慣」(ムラ社会の相互扶助の慣行)<BR>12.文明と非(半)文明との相剋と癒着<BR>  ・資本主義的自由競争の排他性<BR>  ・前近代的二重倫理の排他性<BR>13.戦後日本における近代化の進展と教育<BR>  ・産業化・都市化・学校化<BR>14.ポスト産業社会の到来<BR>  ・脱産業社会における時間意識・労働意識・教育意識<BR>15.現代の子どもをとりまく状況と教育課題の社会背景
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《コンピュータ・メディア工学科 情報メディアコース》
(C) 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果までを考慮できる多面的な地球的視野を会得し、国際的なコミュニケーションを可能とする基礎能力を修得する。