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授業科目名 物理学特論I
時間割番号 533201
担当教員名 長島 礼人
開講学期・曜日・時限 前期・月・II 単位数 2
<対象学生>
修士課程学生
<授業の目的および概要>
高速に加速した電子線を使って,結晶表面で生じる様々な現象を観察する手法について学びます.実験データを元に,表面構造を解析する計算手法について詳しく理解する.<BR>後期に開講する「物理学特論演習I」を受講予定の人は,本授業を必ず履修して下さい.
<到達目標>
電子線の散乱問題を量子力学的に取り扱えるようになる.
<授業の方法>
講義.
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 72  %電子線回折のコンピュータ計算の手法を説明した原著論文を指定します.その論文中に現れる数式の導出をレポートの課題とします. 
2平常点/受講態度 28  %数理的な学問は積み重ねが非常に重要です.特別の事情がない限り,全出席が必須です. 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
量子力学に基づく電子の散乱理論を学びます.漫然と講義を聴くのではなく,自分で計算プログラムを書こうとしたとき,何がネックになるか,といった能動的な意識を持ってください.
<テキスト>
  1. A. Ichimiya and P.I. Cohen, Reflection High Energy Electron Diffraction, Cambridge University Press, ISBN:0521453739
<参考書>
  1. ナノテクノロジーのための表面電子回折法, 丸善, ISBN:4621072056
<授業計画の概要>
1. 電子回折法で分かること<BR>2. 電子線回折装置<BR>3. 反射高速電子回折法<BR>4. 波束の時間発展<BR>5. 散乱問題<BR> 5-1. 境界条件と微分散乱断面積<BR> 5-2. 中心力場における部分波展開<BR> 5-3. グリーン関数法とボルン近似<BR>6. マルチスライス法<BR>7. 原子散乱因子と結晶ポテンシャル