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授業科目名
担当教員
電子回路特論
大木  真/矢野 浩司/佐藤 隆英
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
322084 2 ES 1 前期 I
[概要と目標]
学部の電子回路I・IIを基礎として,線形回路のより高度な取り扱いや,変調回路,パルス回路など,線形としては取り扱えない回路の動作等を学ぶ.また近年の携帯情報端末を例に取り、その回路アーキテクチャの概要、送受信機中のアナログ信号処理部集積回路である低雑音増幅器(LNA)、AD/DA変換器、ミキサ、フィルタ、周波数シンセサイザ(PLL,VCO)、送信最終段のパワーアンプ、さらには電源回路について学ぶ。近年の集積回路技術の理解を深めるため、その基礎知識および演算増幅器の設計についても学ぶ。
[到達目標]
1. 負帰還増幅回路の安定性を解析することができる<BR>2. 増幅回路のノイズを計算することができる<BR>3. PLLの動作とその応用について説明することができる<BR>4. パルス回路の動作を説明することができる<BR>5. 携帯電話の送受信回路のアーキテクチャーの概要を説明できる<BR>6. 高周波電力増幅回路の動作を説明できる<BR>7. 電源回路の動作を説明できる<BR>8. CMOS集積回路の概要を説明できる<BR>9. 演算増幅器などの基本的な集積回路の設計ができる<BR>10. AD/DA変換器の動作を説明できる
[必要知識・準備]
電気回路,電子回路,半導体素子の基礎的な知識
[評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 100  %達成目標1〜4、5〜7、8〜10それぞれ小テストを実施し、計3回の小テストの点数を同等の比率で合計した点を最終素点とする。 
[教科書]
(未登録)
[参考書]
  1. C. D. Mochenbacher, J. A. Connelly, Low-Noise Electronic System Design, John Wiley & Sons, ISBN:0471577421
  2. B.Razavi著、黒田忠広監訳, RF マイクロエレクトロニクス, 丸善, ISBN:4621070053
  3. 原田耕介他, 基礎電子回路, コロナ社, ISBN:4339001295
  4. 高畑文雄編著, デジタル無線通信入門, 培風館, ISBN:4563014877
  5. 谷口研二著, CMOSアナログ回路入門, CQ出版社, ISBN:789830373
[講義項目]
1.帰還と安定性<BR>  周波数特性 ボード線図とナイキスト線図 帰還量と安定性 位相補償<BR>2.増幅回路とノイズ<BR>  受動素子のノイズ 能動素子のノイズ ノイズ指数 低ノイズ回路<BR>3.位相ロックループと変復調回路<BR>  PLLの原理 PLLの動作解析 PLLと変復調回路<BR>4.パルス回路の基礎<BR>  半導体のスイッチング動作 シュミットトリガ マルチバイブレータ<BR>5.携帯電話の中の電子回路と変調方式の概要<BR>  送受信機中のアナログ信号処理、位相変調方式<BR>6.高周波電力増幅回路<BR>  動作点、電力変換効率<BR>7.電源回路<BR>  昇圧・降圧コンバータ<BR>8.CMOS集積回路<BR>  MOSFETの構造および動作原理、微細化の効果と影響 <BR>9.集積回路の設計<BR>  演算増幅器<BR>10. 具体例による集積回路の実際(携帯電話受信部)<BR>  フィルタ、AD/DA変換器