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授業科目名
担当教員
環境社会学
定松 淳
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
276140 2 J 3 前期 IV
[概要]
環境問題の解決には、技術的な解決あるいは政策的な対策より以前に、「どのように問題を捉えるか」・「どのように問題を問題化するか」といった次元が重要性を持っており、そこには社会的な要因が多く関係してきます。この講義では、そのような側面に社会学の視点から迫ってみたいと考えます。講義の前半では水俣病を中心とする公害問題の経験について取り上げ、後半では近年の環境問題として1990年代後半のダイオキシン問題を中心に取り上げます。「遅れがち」と言われる行政の対応や、「科学論争」が解決にブレーキをかける様子、環境運動への支持がなかなか広がらない様子などに焦点を当てていくつもりです。
[具体的な達成目標]
かつての公害問題と現在の環境問題のあいだの、相違点と共通点について理解する。
[必要知識・準備]
特に必要ありません。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 50  %レポートの評価にあたっては、「講義内容の理解」以上に、「講義によって本人の頭が活性化されているか」を重視したいと思います。 
2平常点/受講態度 50  %「講義された内容」に対しての、レポートを作成してもらいます。 
[教科書]
  1. 特に指定しません。
[参考書]
  1. 橋本道夫, 私史 環境行政, 朝日新聞社, ISBN:4-02-255837-7
  2. 原田正純, 水俣病, 岩波新書, ISBN:4-00-411113-7
  3. 西村肇・岡本達朗, 水俣病の科学 増補版, 日本評論社, ISBN:4-535-58455-9
  4. 埼玉西部・土と水と空気を守る会, 産廃銀座に挑んだ住民たち, 合同出版, ISBN:4-7726-0350-6
  5. 石渡正佳, 産廃コネクション, WAVE出版, ISBN:4-87290-142-8
[講義項目]
1.イントロダクション <BR>2.水俣病の発生と、初期の科学論争 <BR>3.水俣病の「解決」と、忘却まで<BR>4.第2回と第3回についてのレポート作成 <BR>5.公害問題の高揚と、熊本水俣病訴訟 <BR>6.各地の水俣病訴訟と未認定患者問題<BR>7.第5回と第6回についてのレポート作成<BR>8.廃棄物問題としてのダイオキシン問題 <BR>9.環境リスク問題としてのダイオキシン問題<BR>10.第8回と第9回についてのレポート作成<BR>11.所沢ダイオキシン問題の拡大過程<BR>12.所沢ホウレン草報道とダイオキシン類特別措置法<BR>13.第11回と第12回についてのレポート作成<BR>14.予備日(討論あるいはビデオ鑑賞)<BR>15.まとめ
[教育方法]
学期中に4回、講義中に時間をとって各自ミニレポート(A4一枚)を作成してもらい、評価を行う。レポートは、?講義を聴いているか、?自分の頭で捉え直せているか、?それを文章に表現できているか、を問うものとする。評価は、普通の感想・疑問と思われるものにはC(1点)、なかなか考えていると思われるものにはB(2点)、非常に感心させられるものにはA(3点)、残念ながら評価できない内容にはD(0点)を与える。ミニレポートの獲得点数の合算によって成績評価を行う。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)