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授業科目名
担当教員
交通工学
佐々木 邦明/武藤 慎一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
274200 2 CL 3 前期 II
[概要]
 交通工学は,3年後期の交通計画とともに土木環境工学における計画系応用科目の一つである.この交通工学では,道路交通を対象として,計画立案に必要な交通需要の将来予測手法と交通流に関する基礎知識の修得をめざし,道路整備計画策定および道路設計方法に関する理解を深めることを目的とする.そのため,まず都市圏の交通需要の段階推定手法の基本概念,既存モデルの解説等を行い,さらに交通整備の評価手法(費用便益分析)を説明する.次いで,道路の交通流の考え方と,それに基づく交通流解析と交通シミュレーションさらには快適な道路設計のための運転心理の基礎知識についても説明する.
[具体的な達成目標]
本講義の達成目標には以下のものがある.<BR>■交通需要予測を行う単位としてのトリップ,OD表等が説明できる.<BR>■パーソントリップ調査とはどのような特徴を持つ調査であるかが記述できる.<BR>■段階的交通需要予測手法の各段階の内容を理解し,各段階で用いられるモデルの特徴や問題点などが記述できる.<BR>■費用便益分析が計算できる.その際,費用の制約,環境影響への配慮等が行える.<BR>■道路交通流についてその表現方法がわかり,統計的特性を説明できる.<BR>■道路交通流の数学的表現を理解し,応用できる.
[必要知識・準備]
交通工学の受講に際しても,交通計画と同じく具体の手法やモデルの導出に関して,微分・積分,確率・統計といった数学の基礎知識,経済学,社会学といった社会科学の教養があることが望ましい.ただし,この点は講義の段階で,これらの基礎知識に関する確認を行いながら進める.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 45  %後半の講義の理解を問う 
2試験:中間期 45  %前半の講義の理解を問う 
3小テスト/レポート課題 10  %不定期の演習・レポート課題など 
[教科書]
  1. 河上省吾・松井寛, 交通工学 第二版, 森北出版, ISBN:462748352X,
    (後期の交通計画でも使用 4年生向けの交通計画設計でも使用)
[参考書]
  1. 特に指定はしない.国土交通省のサイト等を随時参照のこと
[講義項目]
 1.交通工学の総論:計画系科目における位置付け<BR> 2.交通調査の方法とその課題,交通調査手法に関する最近の研究動向<BR> 3.段階的交通需要予測法(1):交通生成・発生・集中モデル<BR> 4.段階的交通需要予測法(2):分布交通モデル,交通機関分担モデル<BR> 5.費用便益分析(1):費用便益分析とは<BR> 6.費用便益分析(2):利用者便益の計算と評価指標<BR> 7.中間試験および解説<BR> 8.交通ネットワーク分析:交通量配分モデル(1)<BR> 9.交通ネットワーク分析:交通量配分モデル(2)<BR>10.道路交通流:道路交通流の表現方法<BR>11.道路交通流:道路交通流の諸性質<BR>12.交通流理論:確率モデルと流体モデル<BR>13.交通流理論:追従理論とシミュレーション<BR>14.交通流理論:運転心理と交通流<BR>15.評価:総括・まとめ
[教育方法]
講義で前半部は武藤が担当しスライドに教科書の要点および事例を示します.<BR>後日スライドをCNSにアップする予定ですので,授業中は全部ノートをとろうとせず,メモをとるようにして下さい.そして,CNSのスライドを参考に復習をして下さい. <BR>後半部を佐々木が担当しますが,教科書に従ってその要点を説明していきますので,教科書とノートをうまく使いこなしてください.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
F.問題の把握および解決能力
 社会基盤や環境整備の設計・計画などにおける問題・課題を的確に把握し、その解決に専門基礎科目で習得した知識・技術を応用できる能力を身に付ける。
I.実務的遂行能力
 社会的、経済的、技術的及び環境的な制約条件のもとで、問題解決に最適な手法・技術を選択し、仕事を遂行する実務的な能力を身に付ける。
[その他]
特になし