山梨大学電子シラバス

授業科目名

担当教員

水文学

砂田　憲吾／市川　温

時間割番号

単位数

コース

履修年次

期別

曜日

時限

274110

前期

火

［概要］

地表-大気におけるさまざまな水の循環を対象とする学問分野を水文学（すいもんがく）という。降雨、降雪、植物による降水遮断、浸透、蒸発散、地下水、流出はそれぞれ水文循環の重要な物理過程であり、それらのプロセスを系統的に理解し、定量的に把握を試みることは高度な水利用や洪水災害の防止に不可欠である。また、地球規模での水循環は、地球規模や地域規模の気候形成などの基本的な環境の構成に深い関わりをもつ。 講義では、水循環の特性を念頭に、エネルギー収支との関係を認識しながら、さまざまな水文現象の物理的機構を学ぶ。

［具体的な達成目標］

(1)水循環についての基本的な知識を得る。 (2)水とエネルギーの収支が理解できる。 (3)水文統計学の基礎と治水計画への応用について理解する。 (4)代表的な水文現象・過程の説明ができる。 (5)水理学的・水文学的知識に基づいて簡単な雨水流動計算ができる。

［必要知識・準備］

高校で学ぶ程度の物理学の基礎、常微分方程式や偏微分方程式の基礎的な知識が準備として望まれる。 なお、成績評価として数値には反映されないが、評価は出席率70%以上が前提となる。

［評価方法・評価基準］

No	評価項目	割合	評価の観点
1	試験：期末期	40 %	授業理解力・課題把握解決能力
2	試験：中間期	40 %	授業理解力・課題把握解決能力
3	小テスト／レポート課題	20 %	授業理解力・課題把握解決能力・自発的勉学

［教科書］

特に指定しない。

［参考書］

［講義項目］

１．エネルギーと水の収支（１） 　２．エネルギーと水の収支（２） 　３．水文循環と相互作用 　４．降雨・降雪の発生 　５．降雨の時空間分布 　６．水文統計（１） 　７．水文統計（２） 　８．浸透現象と土壌水分（１） 　９．浸透現象と土壌水分（２） １０．地下水 １１．蒸発・蒸散現象（１） １２．蒸発・蒸散現象（２） １３．流出のモデル化（１） １４．流出のモデル化（２） １５．評価：総括・まとめ

［教育方法］

講義を基本とし、最近の研究動向を踏まえながら系統的に進める。講義内容の理解を助け、また複数のアイディアを提示させるようなレポート課題も出題される。 演習問題の中で、複数のアイデアを提示できるような課題を与える。

［JABEEプログラムの学習・教育目標との対応］

《土木環境工学科》
F.問題の把握および解決能力　社会基盤や環境整備の設計・計画などにおける問題・課題を的確に把握し、その解決に専門基礎科目で習得した知識・技術を応用できる能力を身に付ける。	◎
I.実務的遂行能力　社会的、経済的、技術的及び環境的な制約条件のもとで、問題解決に最適な手法・技術を選択し、仕事を遂行する実務的な能力を身に付ける。	◎

［その他］

特になし。