山梨大学電子シラバス

授業科目名

担当教員

計画学基礎及び演習

石井　信行

時間割番号

単位数

コース

履修年次

期別

曜日

時限

264381 B

前期

火／金

II／I

［概要］

計画学基礎では，どのような場面で計画が必要となるのかを，社会資本の性質とその 特徴，また，計画の必要性に関する理論的な背景とを学ぶ．このようにしてなぜ計画 が必要なのか，どのような計画が望ましいのかを明確にすることで，計画分野だけで なく，他の領域における講義のベースとなる知識を取得することを第一目標とする． それらを踏まえた上で，望ましい計画を実践するための便益評価方法，社会現象の調 査手法，基礎統計学で学んだ統計の知識を生かして，現象分析法としてのデータ解析 手法について学習する． これらの理論に基づいて仮想の計画案などをもとにして，土木計画策定や現象分析の 演習を行う．

［具体的な達成目標］

（１）土木計画学に関する基本的な理論を理解している． （２）土木計画学の基礎となる確率・統計などを理解している． （３）社会資本整備の計画において考慮すべき社会的要求やコスト等の事項を事業ごとに抽出できる． （４）計画において用いられる予測式を理解し，計算できる． （５）計画において用いられる分析手法を理解し，得られたデータを解釈できる．

［必要知識・準備］

基礎統計学で学習した統計の知識，高等学校までに学ぶ微分法や代数についての知識が 必要． また，ミクロ経済学の基礎知識があると理解を助ける．

［評価方法・評価基準］

No	評価項目	割合	評価の観点
1	試験：期末期	35 %	中間試験以降の範囲を対象に，専門用語の知識・分析手法等で学んだ授業の理解度を評価する。
2	試験：中間期	35 %	専門用語の知識・分析手法等で学んだ授業の理解度を評価する。
3	小テスト／レポート課題	30 %	授業の終りに演習を行い，その回の授業が理解できたかを評価する。

［教科書］

河上省吾, 土木計画学, 鹿島出版会, ISBN:4306022293

［参考書］

特に指定はしない

［講義項目］

１．土木における計画 ２．土木事業の特徴と性質 ３．土木計画の策定過程 ４．計画目的と計画目標 ５．計画の必要性の検討：需要予測-1 ６．計画の必要性の検討：需要予測-2 ７．計画の必要性の検討：需要予測-3 ８．社会基盤整備の効果 ９．計画代替案策定の支援手法 10．土木計画の評価法 11．費用便益分析-1 12．費用便益分析-2 13．調査計画法-1 14．調査計画法-2 15．調査計画法-3 16．データの変動構造の分析手法-1：分散分析-1：一元配置法 17．データの変動構造の分析手法-2：分散分析-2：二元配置法-1 18．データの変動構造の分析手法-2：分散分析-3：二元配置法-2 19．データの変動構造の分析手法-3：回帰分析-1：最小二乗法 20．データの変動構造の分析手法-4：回帰分析-2：単回帰 21．データの変動構造の分析手法-5：回帰分析-3：重回帰-1 22．データの変動構造の分析手法-5：回帰分析-4：重回帰-2 23．多変量解析法-1：判別分析 24．多変量解析法-2：主成分分析 25．多変量解析法-3：クラスター分析（因子分析） 26．多変量解析法-4：数量化理論第１類 27．多変量解析法-5：数量化理論第２類 28．多変量解析法-6：数量化理論第３類 29．多変量解析法-7：数量化理論第４類 30. 総括

［教育方法］

・講義中（一部宿題）に演習問題を解かせ、計画・分析手法を手で理解できるようにしている． ・講義の始めに、前回の演習の解答をプロジェクターで示している． ・講義ではプロジェクターを使用し、ステップ・バイ・ステップに説明をしている．

［JABEEプログラムの学習・教育目標との対応］

《土木環境工学科》
C.専門基礎学力　社会基盤の設計・施工や環境保全技術を習得するための基盤として、構造力学、土木材料学、地盤工学、計画学、水理学及び環境工学などの専門基礎学力を身に付ける。	◎
E.学習および問題解決能力　専門基礎に関する演習科目において、自発的・継続的に学習する能力を身に付けるとともに、社会的要請や社会環境の変化に柔軟に対応し問題を解決する能力を獲得する。	◎
I.実務的遂行能力　社会的、経済的、技術的及び環境的な制約条件のもとで、問題解決に最適な手法・技術を選択し、仕事を遂行する実務的な能力を身に付ける。	◎

［その他］

特になし