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授業科目名
担当教員
微分方程式I
市川 温
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
254060 B 2 C2 2 前期 IV
[概要]
本講義では,微分積分学の発展として微分方程式の解法の基礎を学びます.微分方程式は構造力学・水理学・土質力学などの力学系の科目だけでなく,多くの自然現象の記述に用いられるもので,どの分野の土木環境工学を学ぶ上でも欠かせない基礎知識です.<BR>一般的に微分方程式は基本的には解析的に解くことが難しいものです.その中のある条件を満たすものについて解析的な解法が明らかになっています.そこで本講義では,どの条件を満たしたときにどのような手順で解を求めることができるのかということを理解し,それを現実の現象に応用できるようになることを目標とします.
[具体的な達成目標]
1.微分方程式とは何かを理解し,一般解と特殊解の違いを説明できる.<BR>2.微分方程式があるとき,ある関数が解であるかどうか判定する方法を説明できる.<BR>3.任意定数をいくつか持つ関数群から微分方程式を作ることができる.<BR>4.変数分離形,同次形,完全微分形など1階の微分方程式の形を判別し解を求めることができる.<BR>5.定係数の線形微分方程式を解くことができる.
[必要知識・準備]
 本科目はカリキュラムの中では,ほぼすべての専門科目から見たとき必須の基礎知識です.一方,基礎的科目の中では応用的な位置づけにあり,基礎科目としての数学と専門科目を結びつける位置づけになります.本科目を学ぶにあたり必要な知識として「微分積分学」「線形代数学」「基礎数学及び演習」があります.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %基礎理論の理解力、計算能力、応用問題の処理能力を評価する 
2試験:中間期 40  %基礎理論の理解力、計算能力、応用問題の処理能力を評価する 
3小テスト/レポート課題 20  %授業内容の理解状況・授業への取組み状況を評価する 
[教科書]
  1. 石村園子, すぐわかる微分方程式, 東京図書, ISBN:448900477X
[参考書]
  1. バージェス 他, 微分方程式で数学モデルを作ろう, 日本評論社, ISBN:4535781737,
    (微分方程式が自然現象の解析にどのように使われるかを,例題を多く挙げていますので,微分方程式を学ぶことがどのように役に立つかがよくわかります.)
[講義項目]
講義内容と目標<BR>1.概説・微分方程式と解・直接積分形:<BR>  微分方程式とは何かを理解し、一般解と特殊解の違いを説明できる。<BR>  解であるかどうか判断できる。直接積分形の微分方程式を解くことができる。<BR>2.変数分離形:<BR>  変数分離形およびその関連形を解くことができる。<BR>3.同次形:<BR>  同次形の微分方程式を解くことができる。<BR>4.1階線形微分方程式:<BR>  1階線形微分方程式の定数変化法と積分因子による解法を理解し、<BR>  これらを用いて解くことができる。<BR>5.ベルヌーイの方程式:<BR>  ベルヌーイの方程式を解くことができる。<BR>6.完全微分方程式:<BR>  完全微分方程式を解くことができる。<BR>7.1階高次微分方程式:<BR>  1階高次微分方程式を解くことができる。<BR>8.中間評価:中間総括・まとめ<BR>9.線形微分方程式と線形代数:<BR>  線形代数と線形微分方程式の関連性を説明できる。<BR>10.同次方程式(1):<BR>  同次方程式の解の構造を説明できる。<BR>11.同次方程式(2):<BR>  定係数2階同次方程式を解くことができる。<BR>12.同次方程式(3):<BR>  定係数 n 階同次方程式を解くことができる。<BR>13.非同次方程式(1):<BR>  非同次方程式の解の構造を説明できる。<BR>14.非同次方程式(2):<BR>  定係数2階非同次方程式を解くことができる。<BR>15.評価:総括・まとめ
[教育方法]
この科目は,多くの問題を解きながら解法を学ぶことが重要である.講義ではおもに教科書の例題について解説し,その後,演習問題を小テスト・レポート形式で解答してもらう.例題・演習問題を繰り返し解くことで,微分方程式に慣れ,解法を習得できるようにする.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
B.技術者としての知的基盤の形成
 土木環境工学の専門知識習得に必要となる数学、自然科学及び情報処理の基礎学力を身に付け、土木環境技術者としての知的基盤を形成する。
[その他]
特になし