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授業科目名
担当教員
物理学実験
関口 芳廣/丹沢 勉/西崎 博光/藤巻 みどり
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
253204 2 F 2 前期 III-IV
[概要]
コンピュータ科学を学ぶ者にとって,基本的なハードウェアの知識は必須なものである.論理回路の原理や設計方法は講義を通して学べるが,実際の回路を設計,制作しようとすると様々な現実的な問題を考えなければならない.そこで,2年間の期間で実験を通して,計算機のハードウェアの基本を学び,実用的な回路の設計制作ができる知識と技術を習得できるようにしている.この授業はハードウェア実験の最初のステップで,回路を構成している部品の性質を知り,基本的な電子回路を設計・制作し実際の動作を通して現在コンピュータをはじめ,多くの情報機器で使用されている基本的な電子回路,論理回路の設計,制作の知識と技術を身につけることを目標にしている.また,テスター,オシロスコープ,はんだこての使い方を学び,次に続く「ハードウェア基礎実験」へ備える.
[具体的な達成目標]
1. テスター,オシロスコープなどの測定装置の使い方を身につける<BR>2. 基本的な電子部品(ダイオード,トランジスタ等)の特徴を理解し,これらを利用した応用回路の動作原理を理解し使いこなせるようにする<BR>3. 基本的な電子回路(微分・積分回路,マルチバイブレータ等)の動作原理を理解し,作成する<BR>4. パルス波形について理解し,その発生回路について動作を理解し,作製する<BR>5. ICを用いた簡単な論理回路設計に関する技術を習得する
[必要知識・準備]
基礎物理学I,基礎物理学IIを履修していることが望ましい.同時進行科目として基礎物理学III,電気基礎論を履修しておくと理解しやすい.<BR>また,後期に開講される「ハードウェア基礎実験」(必修)をスムーズに行うため,この実験を受講しておくことを強く勧める.<BR>実験では,<BR>・テスター<BR>・はんだごて<BR>などの実験器具を各受講者に購入してもらうことがある(約2,000〜3,000円を予定)ので,アナウンスに注意しておくこと.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 30  %授業理解力、日常的勉学努力、自発的勉学、論理的思考能力、問題解決能力、観察/実験力 
2小テスト/レポート課題 70  %知的好奇心と探求力、情報収集/整理力、表現力、論理的思考能力、問題設定/解決能力、観察/実験力 
[教科書]
  1. 最初の授業日にテキストを配布
[参考書]
  1. 絵ときでわかる トランジスタ回路, オーム社, ISBN:4274035360
[講義項目]
以下の項目のテーマについて実験を行う.<BR><BR>1. オームの法則の確認とテスタによる抵抗値,電流,電圧の測定<BR>2. スイッチの動作理解とクロックパルスジェネレータの作製<BR>3. 微分,積分回路とオシロスコープの使い方の学習<BR>4. トランジスタの特性とインバータ回路<BR>5. 発光ダイオードを用いた表示回路の作製<BR>6. ダイオードロジック回路<BR>7. NAND ICを利用した簡単な論理回路の作成<BR>8. マルチバイブレータ(非安定・単安定)の設計と動作原理の理解<BR>9. 遅延回路の動作原理の理解<BR><BR>最終週には,授業のまとめ(試験等)を行う.
[教育方法]
・新しい実験テーマ開始前に十分なテーマ説明を行い,簡単な確認問題を解答してもらうことで学生の理解度を測るようにしている.理解できてなさそうな学生には個別に指導する.<BR>・指導教員,ティーチングアシスタントによる実験上の個別指導を行う.<BR>・受講者を全16班に分け,各班で協力しながら実験を行うことでコミュニケーション力をつけさせる.<BR>・実験レポートを添削し,学生へ返却することで次提出のレポートの改善を促す.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《コンピュータ・メディア工学科 コンピュータサイエンスコース》
(A)情報処理技術者としての自らの活動が自然や社会,人に与える影響を理解し,問題解決にあたることができる知識と技術,およびコミュニケーションスキルを習得する
(B)種々の型と構造をもつ情報の表現手法及び処理手法についての基本的な知識と技術を習得する.
(G)ハードウェアとソフトウェアを融合した情報機器を設計・実現できる知識と技術を習得する.
[その他]
・授業に必要な実験機器を受講者に購入して頂くことがある.各自でテスタやはんだごてなどを購入して頂く予定.その他必要なものがある場合,適時お知らせする.<BR>【重要〜単位取得条件の補足〜】実験にはすべて出席し,全テーマの実験を行うこと.またすべてレポートを提出する.欠席により実験を一つでも行わなかったり,また一つでもレポートが欠けると単位を認めない.成績は,レポート+小テストで70%,試験30%の割合で計算し60点以上を合格とするが,各項目でそれぞれ最低3割に満たない場合は不合格とすることがある.<BR><BR>【レポートについての補足その1】<BR>レポートは95点〜0点の間で5点刻みでの採点とする.<BR>【レポートについての補足その2】<BR>レポート提出締切りは厳守すること.提出遅延にはペナルティを課す.