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授業科目名
担当教員
線形代数学I
宮本  泉
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
253001 F 2 F 1 前期 II
[概要]
高校数学で学ぶ低次元のベクトルと行列を、一般次元の概念としてあらためて導入し、それらの演算法則を定義する。さらに置換群の概念を利用して、行列式の定義を行い、行列式に関する諸定理の証明と計算技術の習得を図る。主要な応用として、一般次元の連立一次方程式の解法を考察し、ガウスのアルゴリズムの学習と演習を行なう。続いて、ベクトルや行列の概念を抽象化した線形代数学の概念を実例によって学習する。ベクトル空間の定義とその例を理解し、ベクトル空間に基づいた部分空間、次元、基底、線形写像、階数等の概念を、それらの例を紹介する。これらの概念を、最終的には連立一次方程式の解法にまとめて、ガウスのアルゴリズムの運用を行なう。
[具体的な達成目標]
一般次元のベクトルと行列の概念およびそれらの演算法則を理解し、演算に習熟する。さらに、行列式の定義と、行列式に関する諸定理の証明を理解し、行列式の計算技術の習得を図る。一般次元の連立一次方程式の解を、不定解や不能解の場合も含めて考察し、併せてガウスのアルゴリズムの運用に習熟する。ベクトル空間の定義とその例を理解し、その空間に基づく部分空間、次元、基底、線形写像、階数等の諸概念を、それらの例と共に習得する。連立一次方程式の解法を考察し、解空間の基底と次元や一般解を求め、ガウスのアルゴリズムを通して、上述の諸概念を理解することを目標とする。
[必要知識・準備]
高校の数学、とくに数学Bと数学C
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 80  %達成目標がどの程度学習できているか。 
2小テスト/レポート課題 20  %十分に考えたレポートを提出しているか。 
[教科書]
  1. 石村園子, やさしく学べる 線形代数, 共立出版, ISBN:4320016602
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
(1) 行列の演算<BR>   一般次元の行列と、その演算の定義、および法則<BR>(2) 0行列、単位行列、逆行列、連立一次方程式<BR>(3-5) 掃き出し法による連立一次方程式の解法<BR>   不定解と不能解、行列の階数<BR>(6) 行列式の定義と計算法<BR>   行列式の定義、低次元の行列式の計算法<BR>(7) 行列式の性質<BR>   行列式の性質、余因子展開と逆行列、特殊な行列式の計算例<BR>(8) 中間まとめと復習<BR>(9) ベクトル空間<BR>   ベクトル空間の定義、例、部分空間<BR>(10) ベクトル空間上の概念<BR>   一次独立、一次従属、基底、次元<BR>(11-12) ベクトル空間と連立一次方程式<BR>   解空間、不定解と不能解<BR>(13)  線形写像<BR>   定義と例、線形写像の階数<BR>(14) 補足とまとめ<BR>(15) 試験等
[教育方法]
実例の計算と通じて、線形代数の数学的な体系の理解を促す。新しい概念の定義と定理を理解することによって、数学的な思考法に慣れさせて行く。同時に、コンピュータによる数値計算を念頭に置いて、多くの例題による実際の計算法にも習熟させるよう指導する。黒板に書きながら説明して講義を進める。受講者が手を動かしてノートをとることにより集中力を養えるようにしている。気分転換におよび受講者の予備知識確認のために、簡単な問を使ってコミュニケーションをはかっている。目標のアルゴリズムについて講義時間中に小演習やレポート提出を課し、それによって理解度を見て講義を進めるようにする。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《コンピュータ・メディア工学科 コンピュータサイエンスコース》
(A)情報処理技術者としての自らの活動が自然や社会,人に与える影響を理解し,問題解決にあたることができる知識と技術,およびコミュニケーションスキルを習得する
(C)問題を形式的にモデル化し,そのモデルを基に問題解決する知識と技術を習得する.
[その他]
(未登録)