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授業科目名
担当教員
基礎物理学I
小林 潔
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
252030 E 2 E 1 前期 I
[概要]
 運動は宇宙の最も顕著な特徴の一つである。銀河系は他の銀河系に対して運動し、星もすべて運動している。惑星も星を背景に独特な運動をしている。私たちがまわりの自然界を理解するためには、色々な運動現象の扱い方を学ばねばならない。<BR> ニュートンは、物体の運動の変化はその物体に働く力の結果であるという、精密で有力な理論を築きあげた。この学問は、古典力学又はニュートン力学と呼ばれている。現象の単なる記述的説明であったものを、広範囲に成立する合理的な因果関係の体系に置き換えたもので、科学史における画期的なものである。すなわち、ニュートン力学の持つ因果性(すべての行為は後の運命を決定するということ)は、社会の思想やその他人間活動の諸分野にも影響して、科学や哲学、宗教相互に関連した基本的課題を生み、西欧文明の進展に大きな影響を与えた。<BR> このように、基礎物理学Iは“もの”の本質を理解する学問の基本であり、数学(微分・積分)、量子力学,電磁気学とならぶ電気電子システム工学科Eコース学生の基礎科目である。
[具体的な達成目標]
(1)空間と時間の概念の体得する。<BR>(2)運動の3法則を理解する。<BR>(3)質点の運動方程式から運動量と力積、運動エネルギーと仕事の関係の理解する。<BR>(4)調和振動を微分方程式を用いて記述し、その運動を理解する。<BR>(5)力学ポテンシャルとエネルギー保存則を理解する。<BR>(6)座標変換の本質を体得する。
[必要知識・準備]
・高等学校で履修する程度の微分・積分、ベクトル、物理学の知識
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 45  %物理的理解度、数学的解析力を評価し、6割以上の達成度を確認する。 
2試験:中間期 45  %物理的理解度、数学的解析力を評価し、6割以上の達成度を確認する。 
3小テスト/レポート課題 10  %課題達成度を確認する。 
[教科書]
  1. 小出 昭一郎, 力学, 岩波書店, ISBN:4-00-007741-4 C3342
[参考書]
  1. 兵藤 俊夫, 考える力学, 学術図書出版社, ISBN:978-4873610993,
    ( )

  2. 和達 三樹、十河 清、出口 哲生, ゼロからの力学I、II, 岩波書店, ISBN:978-4000066969
  3. 原 康夫, 力学(理工系の基礎物理), 学術図書出版社, ISBN:978-4873610931
  4. 坪井 忠二(訳), ファインマン物理学(1)力学, 岩波書店, ISBN:978-4000076012
[講義項目]
 1.空間と時間、次元と単位<BR> 2.運動法則<BR>    第1法則(慣性の法則)<BR>    第2法則(運動方程式)<BR>    第3法則(作用・反作用の法則)<BR> 3.保存則<BR>    運動量と力積<BR>    角運動量と力のモーメント<BR>    運動エネルギーと仕事<BR>    力学的エネルギー保存則<BR> 4.様々な運動<BR>    物体の放物運動<BR>    調和振動と減衰振動<BR> 5. 質点系の力学<BR>    2体問題<BR>    運動量・角運動量保存則<BR>    ポテンシャルと保存力,場の考え方<BR> 6. 運動座標系<BR>    ガリレイ変換と慣性力<BR>    回転座標系とコリオリ力,遠心力<BR> 7.ラグランジュ方程式とハミルトン方程式<BR><BR>これらをそれぞれ2〜4回に分けて説明する。
[教育方法]
 必ずしも教科書には囚われず独自ノートに基づき、板書を基本にして体系的に解説する。教科書は主に復習と演習に用いる。講義内容の理解を深めるために、基礎的な演習問題を解かせる。目、耳、頭脳、手をフルに働かせて集中し、自分専用のノートとなるようしっかりノートをとることを習慣づける。<BR>1年生前期から物理現象を数量化し方程式で表すこと、基本的な事実や法則を理解し、物事の本筋をみずからたぐっていくという「物理的に考える」習慣をつけさせる。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《電気電子システム工学科》
C-1:数学,物理学などの自然科学の基礎学力を養う
基礎教育部門(数学,物理,化学,実験など)の科目を通じて,自然科学の基礎学力を身に付け,専門科目に応用する能力を養う
 
[その他]
(未登録)