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授業科目名
担当教員
線形代数学
秋津 哲也
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
252012 S 2 S 1 前期 III
[概要]
 自然や社会および人工物における量の間には,正比例(線形)の関係 y=ax が成り立つ場合が数多くある.また,それらの量は複雑に関係しあっている場合が多い.そこで,複数の量をまとめて表したものをベクトル,比例係数に相当するものを行列と呼び,ベクトルと行列に関する演算を扱う数学を線形代数と呼ぶ.線形代数は,自然科学・社会科学・工学など広い範囲の学問に共通して利用されるきわめて応用範囲の広い数学である.<BR> この講義では,線形代数の中で主として具体的な数のベクトルを扱う部分について解説する.具体的には,連立1次方程式,行列の基本変形,行列の演算,行列式と逆行列,内積とノルム,固有値と固有ベクトル,2次形式などである.<BR> この講義の目標は次のようである。<BR> ・連立1次方程式の合理的な解法を説明できる<BR> ・連立1次方程式の解と係数行列の関係について説明できる<BR> ・ベクトル演算,行列の行列式,逆行列、固有値、固有ベクトルの演算法を説明できる
[具体的な達成目標]
1.行列計算の基礎<BR>行列に関わる用語の説明と行列間の演算ができ、行列の式の扱いに不自由しない。<BR>2.連立方程式の解法、逆行列計算、行列のランクの決定<BR>  行列を用いた連立方程式の扱いができる<BR>  行列の基本変形に基づく連立一次方程式の性質を解析する用語や手法を取得する<BR>3.統計学、線形計画法の基礎である行列の固有ベクトルと固有値,線形回帰に習熟する<BR>4.電磁気学の基礎となるベクトル解析の基礎を学習する
[必要知識・準備]
高校で学習した数学の知識と計算力
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 65  %総合成績の60点以上を合格とする。 
2試験:中間期 35  %定期試験と合計し、総合的に評価する 
[教科書]
  1. (2011年度から改定する)
[参考書]
  1. Howard Anton, Chris Rorres, ELEMENTARY LINEAR ALGEBRA, APPLICATIONS VERSION 7 edition, John Wiley & Sons, ISBN:0471170550
  2. ハワード・アントン, アントンのやさしい線形代数, 現代出版社, ISBN:978-4-7687-0037-2,
    (ハワード・アントン著"Linear Algebra"(1979年)の日本語訳である)
[講義項目]
項目ならびに講義時間の配分<BR>1. 連立1次方程式と行列<BR> 連立一次方程式の解法 2<BR> 係数行列  1<BR>2. 行列の演算<BR>3. ベクトルの1次独立<BR>4. 基本行列と基本変形<BR>5. 内積とノルム<BR> 行列、ベクトル演算、行列式 2<BR> 逆行列、内積の演算 1<BR>6.線形写像<BR>7. 固有値と固有ベクトル、Jordan標準形<BR>8.ベクトル解析
[教育方法]
教科書に沿って説明し、予習と復習を重視する。<BR>演習問題や類似の問題を解き、理解度を深める
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《電気電子システム工学科》
C-1:数学,物理学などの自然科学の基礎学力を養う
基礎教育部門(数学,物理,化学,実験など)の科目を通じて,自然科学の基礎学力を身に付け,専門科目に応用する能力を養う
 
[その他]
講義は学問の”きっかけ”に過ぎない。数学には分かりにくい部分もありますが、腕力や公式の暗記に流れないように気をつけよう。