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授業科目名 現代の人権論
時間割番号 180372
担当教員名 山口 正樹
開講学期・曜日・時限 後期・水・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
 現代の人権論の問題点を深く考えるためには、その概念の誕生から発展過程を歴史的に捉えることは重要です。本講義では、その問題点を、近現代の優生思想と生・政治との関係から考えたいと思っています。戦後、学問的価値を失った優生学が、今日なぜ人権論および新しい生命倫理学の問題として浮上してきたのか、近現代日本のハンセン病問題も取り上げつつ、再検討する予定です。また、これと同時に、啓蒙思想と人権、障害者福祉の問題、子供の権利、女性の権利、労働者の権利、生命操作技術と生命倫理などの問題も講義で取り上げながら、現代人権論における基本事項の確認を行います。
<到達目標>
現代の人権論の争点を認識することで、私たちの日常生活の中にある人権の問題への視野を広げ、批判的かつ総合的に判断する能力を身に付けていくことが、本講義の目標です。
<授業の方法>
講義形式で行いますが、短いレポートを書くことで、自由に考える時間も作りたいと思っています。その際、授業における対話や発問も重視したいと考えています。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %一定以上の出席者のみに試験を行う。理解度、論理性を評価します。 
2小テスト/レポート課題 25  %自由に考える時間をつくります。発想力を養います。 
3平常点/受講態度 25  %出席点を考慮します。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
授業を通じて、人権問題とは自分たちとは関係のない問題ではなく、身近なものであること(新優生学という視点など)を再確認し、自分なりの考えを深めていきましょう。
<テキスト>
  1. 優生学と人間社会:生命科学の世紀はどこに向かうのか, 講談社現代新書、2000年。, ISBN:4061495119
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
1.ガイダンス―人権とは何か?<BR>2.人権思想の展開―啓蒙思想との関係で<BR>3.日本における人権侵害―ハンセン病問題について<BR>4.西洋における優生学の起源<BR>5.生命操作技術と人権―自己決定と新優生学<BR>6.人権と共生社会(イジメと子供の人権、障害児と人権、女性問題と人権など)<BR>7.平和と人権、環境問題と人権など