山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名 現代教職論
時間割番号 160001 A
担当教員名 池田 充裕
開講学期・曜日・時限 前期・月・IV 単位数 2
<対象学生>
・前期「現代教職論」は学校教育課程の学生が対象。他の課程の教員免許取得希望者は後期「現代教職論」(阿部茂先生担当)を履修すること。
<授業の目的および概要>
現在では教員の職務はとても複雑で、負担の大きなものとなりました。教員は日々多忙を極め、教員自身の心の病や不適応の問題、過労死いった深刻な問題も生じています。また、教員による児童・生徒への体罰、セクハラなどの事件も日々報道されています。今日では、「良い先生」とはどのような先生なのか、どうすれば「良い先生」を育てていけるのかということが、社会全体でこれまでにないほど真剣に考えられるようになっています。<BR>この授業では、教職の歴史や職務内容などその概要を学びながら、「良い先生」の条件や資質とはいったいどのようなものであるのか、「良い先生」を育てるためには、今日どのような制度や施策が求められているのか、またその課題について、考えていきたいと思います
<到達目標>
1.日本の教職の歴史的経緯やその特徴、意義を理解できる。<BR>2.教員の勤務条件や職務内容、研修制度など、制度的枠組を理解できる。<BR>3.教員の職務の実態や今日的課題など、その現状を理解できる。<BR>4.現在の教職改革について、批判的に捉え直し、自身の意見をまとめることができる。
<授業の方法>
・主に講義となる。<BR>・レポートを数回課す。<BR>・下記参考図書などから指定して、何名かから教職に関する図書について発表してもらう。発表者については、発表成果をもってレポートに代える。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %上記の達成目標に関して、その理解度を把握する。 
2小テスト/レポート課題 30  %上記の達成目標に関して、自身の見解を的確にまとめることができたか確認する。なお、教職に関する図書について発表した学生については、レポート課題は免除する。 
3平常点/受講態度 30  %毎回課すフィードバック票に授業で学んだ内容に関して、自身の意見を的確にまとめているか確認する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・教員採用試験を意識して授業を構成していますが、適宜、時事的話題も含めてビデオ等を通して考察を深めてもらいたいと思います。意欲的な発表やオリジナリティに満ちたレポートを期待しています。
<テキスト>
  1. 佐藤晴雄, 教職概論−教師を目指す人のために(第3次改訂版), 学陽書房, ISBN:978-4-313-61137-5
<参考書>
  1. 吉田新一郎, 校長先生という仕事, 平凡社, ISBN:4-582-85266-1
  2. 内田睦夫, 突破力−泣き虫「民間人校長」の工夫と行動, 三五館, ISBN:4-88320-332-8
  3. 朝日新聞教育取材班, 教師力, 朝日新聞社, ISBN:4-02-261450-1
<授業計画の概要>
第1回 教員養成制度の歴史と教職観の変遷(1)−師範学校の設立<BR>第2回 教員養成制度の歴史と教職観の変遷(2)−「閉鎖制」教員養成から「開放制」教員養成へ<BR>第3回 戦後日本教育における教職観の変遷(1)−「聖職者」「労働者」そして「専門職」へ<BR>第4回 戦後日本教育における教職観の変遷(2)−「詰め込み」教育から「ゆとり」教育への転換<BR>第5回 新学習指導要領と教員の授業実践力−“生きる力”をどのように教えるか<BR>第6回 教員養成・研修制度の現状と改革−教師の資質向上と研修<BR>第7回 教員の任用と服務−学校選択制と教員の任用のあり方<BR>第8回 管理職・主任の役割−民間人校長の採用とその課題<BR>第9回 教師の役割と仕事−学校経営・校務分掌・学校評価<BR>第10回 教師の職場環境−教師としての自信の低下<BR>第11回 教員と人権教育(1)−被差別部落の歴史と人権・同和教育の実践(日本)<BR>第12回 教員と人権教育(2)−人種差別防止のための授業実践(アメリカ)<BR>第13回 教職・教師論に関する図書発表(1)<BR>第14回 教職・教師論に関する図書発表(2)第15回 授業のまとめ・期末試験