山梨大学電子シラバス

授業科目名

担当教員

応用化学実験III

小幡　誠／奥崎　秀典／桑原　哲夫

時間割番号

単位数

コース

履修年次

期別

曜日

時限

265371

AA,CP

後期

月／火／水

III-V／III-V／III-V

［概要］

応用化学実験IIIでは、有機合成、高分子合成および物性評価について学習する。有機合成実験では酢酸エチル、スルファニルアミド、ジベンジリデンアセトンの合成および光合成色素のカラムクロマトグラフィーによる精製に関する操作を学ぶ。さらに生成物のNMR、FT-IR、UV-visスペクトルおよび融点測定に関する知識・技術を習得する。高分子合成ではポリメタクリル酸メチルとポリアニリンを合成を通して重合および精製操作を学ぶ。合成した高分子の立体規則性、分子量およびその分布の評価法の基礎を学び、さらに材料物性評価として電導度、結晶化度および力学的性質の評価法に関する基礎知識や技術の習得を目的とする。

［具体的な達成目標］

有機合成反応や高分子合成および物性評価を行うことにより、以下の知識・技術の習得を目標とする。 １) 化学薬品の取り扱いや安全に関する基礎知識 ２) 有機合成における基本的な器具および装置の使用法、有機化合物の分離精製法および同定法 ３) 高分子合成における基本的な器具および装置の使用法、高分子化合物の精製法およびキャラクタリゼーションの方法 ４) 有機・高分子材料の評価に関する基礎知識

［必要知識・準備］

予め実験指導書を熟読し、取り扱う薬品や器具、反応、原理、操作手順に関する知識を深めておく。白衣を着用し、実験室内では常に保護眼鏡を装着すること。

［評価方法・評価基準］

No	評価項目	割合	評価の観点
1	小テスト／レポート課題	60 %	授業理解力・自発的勉学
2	平常点／受講態度	40 %	観察/実験力

［教科書］

実験指導書, 実験説明会で配布

［参考書］

［講義項目］

１. 酢酸エチルの合成 　　・酸触媒下でのカルボン酸のエステル化 　　・還流、蒸留、抽出のよる反応生成物の精製 　　・生成物のNMRスペクトル測定と構造解析 ２. スルファニルアミドの合成 　　・芳香族求電子置換反応（クロロスルホン化）、アミド化、加水分解反応 　　・最沈殿、再結晶による反応生成物の精製 　　・生成物の融点測定およびFT-IRスペクトル測定と構造解析 ３. アルドール縮合と光合成色素のカラムクロマトグラフィーによる精製 　　・カルボアニオンによる脂肪族求核置換反応 　　・アルドール縮合生成物の融点測定 　　・野菜からの光合成色素の抽出とカラムクロマトグラフィーによる色素の分離精製 　　・光合成色素の紫外可視分光光度計によるUV-visスペクトルの測定 ４. メタクリル酸メチルのラジカル重合と生成ポリマーの構造解析 　　・メタクリル酸メチルのラジカル重合と再沈殿による精製 　　・生成ポリマーの分子量測定とNMRスペクトル測定による立体規則性評価 ５. ポリアニリンの合成と電導度測定 　　・酸化重合によるポリアニリンの合成 　　・キャストフィルムの作製と電導度測定 ６. PET繊維の延伸と高次構造および力学的性質 　　・延伸機によるPET繊維の延伸 　　・密度法による結晶化度の測定 　　・引張試験による力学特性の評価

［教育方法］

実験器具の取り扱いや操作方法を体得するとともに、有機・高分子化合物の合成や高分子材料の性質を実際に実験を通して学ぶ。

［JABEEプログラムの学習・教育目標との対応］

(未登録)

［その他］

(未登録)

[学生による授業評価アンケートに関する記述]

(未登録)