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授業科目名
担当教員
設計法概論
松村 雄一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
261233 2 D 2 前期 II
[概要]
自らの発想を具現化して実際に機械を作る上では,「設計」の過程が非常に重要な役割を果たします。求められる機能や強度に応じて,材料力学,熱力学,流体力学,機械力学や制御工学で学ぶ事項を駆使するだけでなく,機械要素や機械加工,機械材料に関する知識を活用し,さらには安全性,コストや使いやすさまでも考慮してこそ,はじめて設計という作業が完遂します。このように機械工学の総合力を問われる機械設計の概略を知ることは,機械系で学ぶ授業の意義や関連性を理解する上で役に立つだけでなく,将来,機械系エンジニアとして活躍する上での礎となるものです。そこで,この授業では,機械設計の基礎として最低限学習しておくべき事項の知識と,実際の設計で心得ておくべき要点について学習します。
[具体的な達成目標]
1.設計という作業の必要性や意義が理解できる<BR>2.機械設計のプロセスが理解できる<BR>3.機械材料とその熱処理や,機械要素の適切な選択と設計,適切な機械加工法の選択などを考慮して機械を設計する意識の重要性が理解できる<BR>4.簡単な設計ができ,それに基づいて機械図面を描くことができる.
[必要知識・準備]
☆カリキュラムの中の位置づけ<BR>本科目は,「機械工学デザインII」と並行して開講され,受講に必要な知識を相互補完する。また,本科目の後続科目は「機械要素設計」である。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %基本的な事項の理解度と,その応用力を評価する。 
2試験:中間期 50  %基本的な事項の理解度と,その応用力を評価する。 
[教科書]
(未登録)
[参考書]
  1. 渡辺秀則, 機械設計心得ノート(ベテラン設計者になる近道), 日刊工業新聞社, ISBN:4526015172
  2. 畑村洋太郎, 実際の設計, 日刊工業新聞社, ISBN:4526023787
  3. 平田宏一, 絵とき機械設計基礎のきそ, 日刊工業新聞社, ISBN:4526056219
[講義項目]
 1.設計の基礎<BR>   (設計の意義,設計にあたっての心構え,設計において考慮すべき要件)<BR> 2.設計作業の進め方<BR>   (企画,仕様の決定,構想設計,詳細設計,製図)<BR> 3.ポンチ絵を用いた検討<BR>   (機構,駆動法,強度,動特性)<BR> 4.計画図を用いた検討<BR>   (機械材料や機械要素の選定,組立,メンテナンス,輸送,動力源,エネルギー供給)<BR> 5.図面作成<BR>   (部品図,組立図,部品表,作業指示書)<BR> 6.寸法と公差<BR>   (寸法,公差,はめあい,角と隅の処理,取り合い)<BR> 7.操作性と安全性<BR>   (ユーザーインターフェース,フェイルセーフ,扱い勝手)<BR> 8.評価・総括(1回目)<BR> 9.加工法と加工精度<BR>   (切削加工,研削加工,放電加工,特殊加工,測定,表面処理)<BR>10.機械材料<BR>   (鉄鋼材料,非鉄金属材料,非金属材料,熱処理)<BR>11.規格と情報検索<BR>   (JIS,ISO,オンライン情報検索,特許)<BR>12.機構<BR>   (カム機構,リンク機構)<BR>13.駆動<BR>   (モータ,動力,制御,センサ)<BR>14.安定性と動特性<BR>   (重心,応答性,振動特性)<BR>15.評価・総括(2回目)
[教育方法]
・設計という作業の概略が分かるように,具体例を通した説明を心掛ける<BR>・演習問題を通して,自主的に深く考える時間を設けさせる
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《機械システム工学科機械デザインコース》
(C) 【機械工学の基礎】
機械工学に関する基礎知識を修得し,これらの知識を活用して機械工学に関連する諸問題が解決できる能力を身につける.
[その他]
・講義に関する連絡はYins-CNSを通じて行う。<BR>・オフィスアワーは木曜日16:30-17:30
[学生による授業評価アンケートに関する記述]
各授業での対応をまとめた資料が,機械システム工学科会議室(A1-143)で閲覧できます.