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授業科目名
担当教員
マテリアルサイエンス
加藤 孝正
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
252037 2 E 1 後期 III
[概要]
 さまざまな電子デバイスは、それを構成する物質中の原子、分子、電子などの微小な粒子や光などの振る舞いを巧妙に利用して、すばらしい機能を発揮しています。この講義では、材料(マテリアル)のさまざまな性質について学んでいきます。そしてその性質をさまざまなデバイスでどのように利用しているかについて学びます。デバイスの動作原理を原子、電子レベルで理解することができるようにしてください。また、いろいろな「マテリアル」の性質を物理的に、論理的に考えることを身につけてください。またこの講義をとおして、材料の性質を応用した新しいデバイスはないかと日常考える習慣を身につけてもらえれば、将来の技術者として大いに役立つことでしょう。
[具体的な達成目標]
(1)光と電子の性質(古典的、量子的)について説明できる。<BR>(2)固体の構造と粒子統計(状態密度、フェルミ・ディラック分布、電子密度)を説明できる。<BR>(3)金属及び半導体中の電気伝導について説明できる。<BR>(4)半導体の性質と基本的な半導体デバイスの動作原理を説明できる。<BR>(5)誘電体の性質を説明できる。<BR>(7)磁性体の性質及び磁性体を使ったデバイスの原理を説明できる。
[必要知識・準備]
高校で習ってきた物理、化学の知識を再確認してください。<BR>微分積分学I、線形代数学,基礎電気理論
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %具体的達成目標の内容について、試験:中間期や小テストの評価と総合して60%以上満たしているかを確認する 
2試験:中間期 40  %具体的達成目標の内容について、試験:期末期や小テストの評価と総合して60%以上満たしているかを確認する 
3小テスト/レポート課題 20  %具体的達成目標の内容について、試験:中間期や試験:期末期の評価と総合して60%以上満たしているかを確認する 
[教科書]
  1. 松澤剛雄、高橋 清、斉藤幸喜, 電子物性, 森北出版, ISBN:4627772009
[参考書]
  1. 固体物理学入門 上、下, 丸善, ISBN:4621076531&4X
  2. 半導体デバイス入門, 森北出版, ISBN:4627771401
[講義項目]
1.光の粒子性<BR>  光電子放出<BR>  仕事関数<BR>  コンプトン効果<BR>  黒体放射<BR>2.電子とその性質<BR>  電子の波動性と粒子性<BR>  ド・ブロイ波<BR>  波数<BR>3.量子力学の基礎<BR>  波動関数<BR>  シュレーディンガーの波動方程式<BR>4.一次元ポテンシャル井戸内の電子<BR>  トンネル効果<BR>  水素原子内の電子<BR>5.固体の構造<BR>  結晶の結合力<BR>  空間格子<BR>  結晶構造<BR>  回折と結晶構造<BR>6.固体中の粒子の統計<BR>  状態密度<BR>  マックスウェル・ボルツマン分布<BR>  フェルミ・ディラック分布<BR>  フェルミ準位<BR>  キャリヤ密度<BR>7.結晶内における電子の運動<BR>  運動方程式と有効質量<BR>  金属、半導体、絶縁体のバンド構造<BR>8.電気伝導<BR>  平均自由行程、ドリフト速度、移動度<BR>  金属と半導体の伝導度<BR>  電子の散乱<BR>  合成緩和時間、合成抵抗率<BR>9.半導体の基礎<BR>  真性半導体と不純物半導体<BR>  ダイオードとトランジスタ<BR>10.オプトエレクトロニクスデバイスの原理  <BR>  発光ダイオード、レーザダイオード<BR>  光検出器、フォトダイオード<BR>  太陽電池<BR>11.誘電体<BR>  誘電率と分極<BR>  双極子モーメント<BR>  電気分極の機構(電子、イオン、配向)<BR>  局所電界とローレンツモデル<BR>  誘電分散<BR>  強誘電体<BR>  自発分極、焦電効果<BR>13.磁性体<BR>  磁化率、透磁率<BR>  磁気モーメント<BR>   電子の軌道運動、電子のスピン、フントの法則<BR>  磁性体の分類<BR>   反磁性、常磁性、強磁性、反強磁性、フェリ磁性<BR>  磁気応用デバイス
[教育方法]
(1)物質中の様々な性質、原理を定性的に理解するとともに、数式で表して式の物理的意味を理解できるよう心がけている。<BR>(2)物質の性質がどのように実際のデバイスに活かされているのかを説明することによって、理解を深めるように心がけている。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《電気電子システム工学科》
C-1:数学,物理学などの自然科学の基礎学力を養う
基礎教育部門(数学,物理,化学,実験など)の科目を通じて,自然科学の基礎学力を身に付け,専門科目に応用する能力を養う
 
[その他]
(未登録)
[学生による授業評価アンケートに関する記述]
黒板にはなるべくわかりやすいように多くのことを書いています。教科書に載っている図や式は授業の後で復習を兼ねてゆっくりとノートに整理するようにしてください。