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授業科目名  科学とその方法
時間割番号 190002
担当教員名 宿沢  修
開講学期・曜日・時限 前期・火・III 単位数 2
<対象学生>
ソフトサイエンス課程1、2年
<授業の目的および概要>
自然科学における数学の位置付けについて、簡単に眺め、第2回から第6回までの5週間は科学史の専門家高橋智子先生による科学史および科学に関する様々な現代的課題について講義していただく。続いて自然界の法則(構造および関係性など)を捉える科学的理論は、現象の背後にある何らかの(普遍かつ不変)の同一性を見い出し、構築されるが、ここでは「同一性(同じ)」という概念を抽象化した数学における同一性すなわち「同値関係」について詳しく学ぶ。授業では直観的理解を重視し、小、中、高時代の数学で扱ってきた題材を中心に豊富な実例を通して進める。さらに折に触れて、超能力、超常現象と言われているものに関する歴史上の事件やエピソード等を取り上げ、超能力と対蹠にあるマジックと対比させながら科学する眼、こころを養う。
<到達目標>
ギリシャの自然哲学から現代科学に至るまでの大きな流れをつかむ。<BR>現代科学の特徴および問題点を理解する。<BR>数学における同一性(同値関係)の概念を具体例を通じて理解する。<BR>同値関係による分類、商集合の概念を具体例を通じて理解する。
<授業の方法>
 前週の演習の解答解説とともに復習を行い、新しい話題に入り、演習をし、最後に類題について小テストをする。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %到達目標の理解度 
2小テスト/レポート課題 40  %ほぼ毎回演習形式の小テストを行い、講義内容の理解度を評価。 
3平常点/受講態度 10  %学習意欲、学習態度など総合的評価。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 授業を通じて初めて学ぶ新しい概念をその場で理解し、応用して解答する予備知識なしの演習と小テストがほぼ毎回あるので、心身ともにとりわけ頭脳のコンディションを良好にして授業に臨んで欲しい。また、一般的にノートのとり方が遅いので、意識的に速く書きとるように日頃から心がけて欲しい。
<テキスト>
  1.  授業の中で適宜紹介する。
<参考書>
  1.  授業の中で適宜紹介する。
<授業計画の概要>
(1) 自然科学および数学について<BR>(2) 科学の現代的課題と科学史<BR>(3) ギリシア科学の特徴<BR>(4) キリスト教に奉仕した科学<BR>(5) コペルニクス的転回が意味するものとは<BR>(6) 見えないものを知る−科学の方法と対象<BR>(7) 同値関係と分類および商集合<BR>(8) 図形の見方(2次の閉曲面の分類など)1<BR>(9) 図形の見方(2次の閉曲面の分類など)2<BR>(10) 整数における合同の概念と計算 1<BR>(11) 整数における合同の概念と計算 2<BR>(12) 個数とは何か(無限をかぞえる)1<BR>(13) 個数とは何か(無限をかぞえる)2<BR>(14) 数の構成など<BR>(15) 総合試験および試験に関する説明
[学生による授業評価アンケートに関する記述]
説明が速すぎると感ずる学生がいることにできるだけ配慮したい。