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授業科目名  世界の憲法
時間割番号 162246
担当教員名 石塚 迅
開講学期・曜日・時限 後期・木・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
憲法というものは価値規範(「〜すべき」の世界)である。それゆえ、時代によっても、地域によっても、その内容を異にする。言い換えれば、ある国の憲法の内容は、その国家や社会の状況を一定程度において反映している。この授業では、世界の主要国の憲法の内容を比較の視点から検討することを通じて、それぞれの国が抱える政治・経済・社会問題を考察したい。
<到達目標>
1)世界の主要国(6カ国)の憲法についての基礎知識を修得する。<BR>2)世界各国における様々な政治・経済・社会問題を法的な視点から分析しその解決方法を探るという法的思考力を養成する。
<授業の方法>
講義形式で行うが、随時、質疑応答と討論の時間も設けたい。受講生の興味関心に最大限配慮する。受講生は、自らの興味関心に沿って、最低一回の報告義務、および学期末レポートの作成義務を負う。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 60  %レポート(1回)と授業中課題(数回)。記憶力よりも思考力・発想力を重視する。 
2平常点/受講態度 30  %出席状況と授業への参加意欲。 
3発表/表現等 10  %授業の内容について報告・討論。問題設定力を重視する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
世界の主要国の憲法についての基礎知識を修得したい者、世界各国における様々な政治・経済・社会問題に興味をもっている者の受講を歓迎する。「条文を覚える授業」ではなく、「条文から考える授業」を目指すので、肩の力を抜いて受講してほしい。分かりにくい点や授業で取りあげてほしいテーマ等、希望・要望があれば遠慮なく申し出てほしい。<BR>日本国憲法を履修済または履修中であることが望ましい。
<テキスト>
  1. 初宿正典・辻村みよ子, 新解説世界憲法集, 三省堂,2006年, ISBN:978-4-385-31304-7
<参考書>
  1. 高橋和之編, [新版]世界憲法集, 岩波文庫,2007年, ISBN:978-4-00-340021-0
  2. 辻村みよ子, 比較憲法, 岩波書店,2003年, ISBN:978-4-00-028031-0
  3. 松井茂記, アメリカ憲法入門(第6版), 有斐閣,2008年, ISBN:978-4-641-04800-3
  4. 村上淳一他, ドイツ法入門(改訂第7版), 有斐閣,2008年, ISBN:978-4-641-04799-0
  5. 稲正樹・孝忠延夫・國分典子編, アジアの憲法入門, 日本評論社,2010年(近刊)
<授業計画の概要>
第01回:ガイダンス<BR>第02回:近代立憲主義:憲法の意義、憲法の誕生と歴史<BR>第03回:現代立憲主義:全体主義と社会主義、国際人権法<BR>第04回:改革を迫られたパイオニア<BR>第05回:足りないものは後付けで(1)<BR>第06回:足りないものは後付けで(2)<BR>第07回:私たちは人権宣言を愛しています<BR>第08回:自由を叩く自由をつぶせ!<BR>第09回:赤い国の怪進撃(1)<BR>第10回:赤い国の怪進撃(2)<BR>第11回:まず発展、民主主義は後回し<BR>第12回:学生報告および討論<BR>第13回:学生報告および討論<BR>第14回:(調整日)<BR>第15回:まとめ(総括)<BR><BR>※第04回から第11回がどの国を指すのかについては、履修後のお楽しみということで。<BR>※受講生の興味関心に応じて、授業内容・進行については弾力的に対応したい。<BR>※講義室の問題がなければ、人権・民主主義に関連する映画を鑑賞したいと考えている(第12回、第13回は映画鑑賞に変更の可能性あり)。2007年度はイラン映画、2008年度は韓国映画、2009年度はドイツ映画を鑑賞した。
[学生による授業評価アンケートに関する記述]
・取りあげる国をいくつかに限定する、比較の視点を重視する、という点については、おおむね好評だったようなので、本年度も継続します。<BR>・講義形式だと授業がどうしても一方通行になりがちなので、質疑応答や討論の時間を設けたり、視聴覚教材を使用したりして、双方向の授業になるよう努力します。