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授業科目名 社会系 【ゼ】子どもの権利と教育
時間割番号 063241S
担当教員名 加藤 繁美
開講学期・曜日・時限 前期・火・I 単位数 2
<対象学生>
全学生
<授業の目的および概要>
子どもを権利主体ととらえる思想が、どのような歴史的・理念的背景で形成されてきたか検討する作業を通して、現代社会における「子どもの権利と教育」の問題を明らかにする。今年度は、こどもの権利思想のルーツとなったJ・J・ルソーの『エミール』購読を柱に検討を試みる。
<到達目標>  到達目標とは
No重要度目標詳細
1知識と視野こどもの権利思想の発展・展開過程を、歴史的・理念的に検討することができる。
2 能力と技能『エミール』を購読した上で、その内容を整理し、発表する。その際、背景にある歴史的事実を調べ、現代的課題につなげて整理することが要求される。
3 人間性と倫理性問題に対して主観的・独善的に向き合うのではなく、歴史的真実に対して誠実で真摯な姿勢で向き合う能力の形成が課題となる。
<授業の方法>
現代社会における「こどもの権利と教育」の問題を構造的に整理した上で、ルソーの著した『エミール(上)』を購読していく。文献購読に際しては、担当部分をレポートすることと、レポート内容に関する討論をゼミ形式で行う。こうした演習形式の学習の中に、講義を織り込見ながら進めていくことにする。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 30  %自分の思想(考え)を構築していくプロセスを中心に評価します。 
2小テスト/レポート課題 30  %毎回の授業レポートで、授業を受けて考えた内容を評価します。 
3平常点/受講態度 20  %議論に参加する姿勢、議論の枠を作り出そうとする姿勢を中心に評価します。 
4発表/表現等 20  %分担部分のレポート内容とプレゼンテーションの内容で評価します。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
授業は、『エミール」の文献購読を中心に行います。毎回の分担部分を読んでくることはもちろんですが、その背景にある問題を、レポート分担者だけでなく、全ての受講生が調べてき、積極的に議論に参加することが要求されます。
<テキスト>
  1. ルソー, エミール(上), 岩波書店, ISBN:978-400362211
<参考書>
  1. 堀尾輝久, 子育て・教育の基本を考える−子どもの最善の利益を軸に−, 童心社, ISBN:978-4-494-02237-3
  2. 森田伸子, 子どもの時代−『エミール』のパラドックス, 新曜社, ISBN:1037-37083229
  3. 天野知恵子, 子どもと学校の世紀, 岩波書店, ISBN:978-4-00-022877-0
  4. ルソー, エミール(中), 岩波書店
  5. ルソー, エミール(下), 岩波書店
<授業計画の概要>
1.「子どもの権利」の歴史<BR>2.現代社会における「子どもの権利」と「教育」の問題<BR>3.「権利」と「人権」と「子どもの権利<BR>4・『エミール』の背景を読む・・・フランス革命と人権の問題<BR>5.『エミール』以降の歴史を読む・・・子どもの権利の歴史<BR>6.『エミール』を読む(1)・・・『エミール』はどう読まれてきたか<BR>7.『エミール』を読む(2)・・・自然と教育(体験的知性と記号的知性)<BR>8.『エミール』を読む(3)・・・身体の発達と教育(身体的知性)<BR>9.『エミール』を読む(4)・・・消極教育論(<BR>10.『エミール』を読む(5)・・・五感と教育(第6感)<BR>11.『エミール』を読む(6)・・・消極教育と積極教育<BR>12.子どもの権利と大人の役割<BR>13.子どもの権利と近代社会<BR>14.「子どもの権利」の現代的課題<BR>15。まとめ
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
A.技術者の責務の自覚
 土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。
[学生による授業評価アンケートに関する記述]
(未登録)