授業科目名
キャリア形成論
時間割番号
061025 B
担当教員名
渡辺 研次
開講学期・曜日・時限
後期・木・I
単位数
2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
この授業では大学から社会への移行に関することを学びます。「いま」を生きるとき、過去に対するまなざしと未来に眼を向けるまなざしの2つの視点がありますが、まだ人生経験が浅い中では、過去の振り返りだけでは狭い範囲にとどまります。大学生のキャリア形成の主題は、未来に眼を向けること、働き方が生き方を支えることを学び、これまでの生き方を主体的にいかに変えるかにチャレンジすることにあります。大学から社会への移行期の最大の発達課題は、職業を選び、一人前の大人として社会へ出て行くために力を溜めることです。授業ではこれらの態度や指向を身につけるために、グループ行動を通じて学習し、“自分でも何とか出来そうだ”という前向きで肯定的な気持ちになれることを目ざします。キャリア形成のキーワードは、「主体的な努力」と「未来」と「チャレンジ」です。
No 重要度 目標 詳細 1 知識と視野 さまざまな職業観や人生観があることを学び、自分の未来を考える土台をつくる 2 ◎ 能力と技能 自分がこれからの職業選択に際し、どのような強み・関心の方向性と程度をもっているか把握する 3 人間性と倫理性 職業選択を考えると同時に、自分の生き方や社会への役割意識を理解する
<授業の方法>
最初の授業時に、全体の講義で自己効力感など各自のセルフチェックを行います。次にグループ編成を行います。2回目以降の授業では、基礎的な理論を説明した後に、そのテーマに関する簡単なセルフチェックを行い、各自の意見や感想を書いてもらいます。翌週にはテーマに関するみなさんの回答を集計し、全体の分布や平均値を図表やグラフで示します。また、グループ単位で授業の進行に関する課題を分担します。課題はグループでディスカッションし、グループレポートを提出します。役割としてグループ発表することもあります。最後に、配布した講義資料に基づいて試験を行い、もう1度自己効力感など各自セルフチェックを行い、まとめをします。
<成績評価の方法>
No 評価項目 割合 評価の観点 1 試験:期末期 20 % 試験 2 平常点/受講態度 40 % 授業時のセルフチェック・意見感想の提出 3 その他 40 % グループワークへの貢献度・役割の完遂
<受講に際して・学生へのメッセージ>
この授業は、授業時間内にとどまらず、自発的なグループワーク(8人前後の編成を予定)にも特徴があります。各自は大いにグループのために貢献意欲を発揮してください。“1人はグループ全員のために、グループ全員は1人のために(One for All, All for One)”を目ざす行動理念として掲げ、グループごとの組織を作りあげる努力の過程で、個々人の能力や資源を発見します。
<テキスト>
梅澤正, 『大学におけるキャリア教育のこれから』, 学文社, (2007年,1800円
講師が作成した講義資料を配布します(A4、15枚程度)。)
<参考書>
苅谷剛彦編著, 『いまこの国で大人になるということ』, 紀伊國屋書店, (2006年,1700円)
武田晴人, 『仕事と日本人』, ちくま新書, (2008年,860円)
山口裕幸・高橋潔・芳賀繁・竹村和久著, 『産業・組織心理学』, 有斐閣アルマ, (2006年,1800円)
<授業計画の概要>
01:全体説明と講義開始時のセルフチェック、グループ編成<BR>02:将来のまなざしで今を生きる<BR>03:大人になるということ<BR>04:「社会との関わり」を意識する<BR>05:自分の生き方,暮らし方の価値観を知る<BR>06:グループ行動を通じた「わたしたちの組織」の中間評価(グループ発表)<BR>07:「はたらく」ことの昔と今<BR>08:夏目漱石「道楽と職業」を考える<BR>09:「職業分類」と仕事の指向 <BR>10:「雇用され、組織に入る」こと<BR>11:自分をいかに動機付けるか<BR>12:自分の長所を磨き、コンピテンシーを高める<BR>13:グループ活動で学んだ「組織をつくる」の評価(グループ発表) <BR>14:試験と講義終了時の各自セルフチェック<BR>15:授業全体のまとめ
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応> 《土木環境工学科》 A.技術者の責務の自覚
土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境技術者が果たすべき責務を自覚する。 ○
[学生による授業評価アンケートに関する記述] (未登録)