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授業科目名
担当教員
ソフトウェア工学
郷 健太郎
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
263810 2 G 3 後期 IV
[概要]
本講義では,ソフトウェアの開発・運用・保守について分析・論証できるように,その基礎となる概念や素養を習得する.まず,ソフトウェアのおかれている歴史的動向を把握する.次に,ソフトウェアのライフサイクルを理解し,それを構成する各フェーズの作業内容や留意事項について学ぶ.また各フェーズにおける問題点を分析し,その問題点を解決するためのアプローチを学習する.さらに,ソフトウェアの新しいパラダイムを学ぶ.全体として,質の高いソフトウェアを効率よく開発・運用・保守するための様々な手法や方法論を理解して習得することを目的とする.<BR><BR>また,講義内容に基づき,実際にソフトウェアを開発するプロセスを演習として体験する.ソフトウェア開発では,多くの人々がかかわって多数の成果物を限られた時間内に生成する.したがって本演習では,チームを構成して目標と期限を設定し,その上でソフトウェアの要求分析と設計,実装,評価を行う.また,このプロセスを管理し,問題があれば解決を行う.<BR><BR>☆カリキュラム中での位置付け:<a href="http://www.cs.yamanashi.ac.<BR>jp/g/JABEE/curriculum/">Gコースのカリキュラム</a>
[具体的な達成目標]
ソフトウェアの開発・運用・保守に関する下記の項目について,代表的なキーワードとその特徴を理解し,必要に応じて実践できることを目標とする.<BR>(1) ソフトウェアに関する歴史的動向<BR>(2) ソフトウェアの開発プロセスの概念と各フェーズでの作業<BR>(3) ソフトウェアに関する新しいパラダイム<BR>さらに,ソフトウェア設計・開発の演習を通して,ソフトウェア開発におけるデザイン能力の習得と,実際の開発において生じる様々な問題を解決していく能力を習得することを目標とする.
[必要知識・準備]
本講義では,受講者はコンピュータシステムの基礎,及び,プログラミング,ソフトウェア開発の基本的な知識を有することを仮定する.したがって,授業科目「情報処理及び実習」,「計算機アーキテクチャ」,「プログラミングI」,「プログラミングI演習」,「プログラミングII」,「プログラミングII演習」,「アルゴリズムとデータ構造」,「アルゴリズムとデータ構造演習」,「プログラミングIII及び実習」,「データベース」,「オペレーティングシステム及び実習」を予め履修し,その講義内容を充分理解していることが望ましい.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:定期試験 30  %ソフトウェアの開発・運用・保守に関する理解の程度を評価する 
2試験:中間試験 40  %ソフトウェアの開発・運用・保守に関する理解の程度を評価する 
3発表/表現等 30  %ソフトウェア開発に関する演習の実施内容と発表内容を評価する 
[教科書]
  1. 中所武司, ソフトウェア工学 −オープンシステムとパラダイムシフト−, 朝倉書店, ISBN:425412712X
[参考書]
  1. 河村一樹, 改訂新版 ソフトウェア工学入門, 近代科学社, ISBN:4764903075
  2. 大西淳, 郷健太郎, 要求工学, 共立出版, ISBN:4320027825
  3. 鶴保征城, 駒谷昇一, ずっと受けたかった ソフトウェアエンジニアリングの授業(1), 翔泳社, ISBN:4798111546
  4. 鶴保征城, 駒谷昇一, ずっと受けたかった ソフトウェアエンジニアリングの授業(2), 翔泳社, ISBN:4798111554
[講義項目]
下記の順番で講義を実施する.第1回目と中間試験を除き,毎回小テストを実施する.<BR>(1) ガイダンス,情報社会の光と影<BR>(2) ソフトウェア危機の歴史,危機回避のシナリオ<BR>(3) ソフトウェア開発モデル,開発の流れ<BR>(4) 要求分析<BR>(5) ソフトウェア設計,システム設計<BR>(6) オブジェクト指向分析・設計<BR>(7) UML<BR>(8) 中間試験<BR>(9) プロジェクト報告1<BR>(10) 単体テスト,結合テスト<BR>(11) システムテスト,ソフトウェア検査<BR>(12) 品質保証<BR>(13) ソフトウェア開発環境,オブジェクト指向応用,最近の話題<BR>(14) プロジェクト報告2<BR>(15) 期末試験
[教育方法]
・5名程度からなるチームで開発を行うプロジェクトを実施することによって,ソフトウェア工学上の問題点に気づき自ら解決する能力を涵養するようにしている.<BR>・開発プロジェクトでは,チームメンバーと協力しながら互いのデザイン能力を高める場を提供している.<BR>・毎回講義中に簡単な演習問題を解かせ,講義内容の理解が深まるように心がけている.<BR>・講義ではプロジェクタを使い,説明している.また,講義中用いるスライドを配布し,講義を聴くことに集中できるようにしている.<BR>・実際のソフトウェア開発業務での話題を取り入れ、卒業後の仕事との関連を強く意識させるようにしている.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《コンピュータ・メディア工学科 情報メディアコース》
(A) マルチメディア情報ネットワーク技術に習熟した情報処理技術者としての基盤となる基礎的素養及び基礎的スキルを修得する。
(E) 情報化社会における要求に対して問題分析を行い、専門的知識に基づく創意工夫によってそれを解決するまでの問題発見デザイン能力を修得する。
(G-1)ネットワークアプリケーションを開発構築・維持管理する基礎的技術
(G-3)コンピュータヒューマンインタフェースを開発構築する基礎的技術
[その他]
(未登録)