山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名
担当教員
線形代数学II
服部 元信
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
253002 G 2 G 1 後期 IV
[概要]
線形代数は,自然科学はもとより,社会科学などの分野にも応用可能な極めて重要な科目である.本講義では,線形代数学Iに引続き線形代数について学ぶ.具体的には,線形空間,線形写像,固有値及び固有ベクトルなどについて学習する.これらの理論を理解するとともに,定理を使いこなし正しく計算できるようになることを目標とする.抽象的な概念が多くなるが,線形代数の本質を理解し,応用をするのに欠くことができない内容である.<BR>カリキュラム中での位置付け:<a href="http://www.cs.yamanashi.ac.jp/g/JABEE/curriculum/">Gコースのカリキュラム</a>
[具体的な達成目標]
(1)ベクトルの線形独立性,線形空間,線形部分空間について理解できる.<BR>(2)線形写像について理解し,線形写像の表現行列の計算ができる.<BR>(3)線形変換の標準形を求めることができる.<BR>(4)2次形式の標準形を求めることができる.
[必要知識・準備]
線形代数学Iの内容を全てしっかりと理解している必要がある.特に,行列の基本変形,逆行列の計算,行列の階数の計算,連立一次方程式の解法などが重要である.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:定期試験 40  %目標(3),(4)について,固有値・固有ベクトルの求め方,行列を対角化する手順,グラム・シュミットの直交化法,2次形式を標準形へ変形する手順などについて理解度を評価する. 
2試験:中間試験 40  %目標(1),(2)について,ベクトルの線形独立性,線形空間の基底,基底の変換行列,線形部分空間,線形写像の表現行列などについての理解度を評価する. 
3小テスト/レポート課題 20  %毎回の講義内容の理解度 
[教科書]
  1. 石原園子, やさしく学べる線形代数, 共立出版, ISBN:4320016602,
    (線形代数学Iと同じ教科書を使用する.)
[参考書]
  1. 川原雄作 他, 線形代数の基礎, 共立出版, ISBN:4320014766
  2. 川原雄作 他, 詳解 線形代数の基礎, 共立出版, ISBN:4320016750,
    (上記の参考書1に掲載されている問題の詳しい解法が豊富に記載されている.)

  3. 薩摩順吉, キーポイント 線形代数, 岩波書店, ISBN:4000078623
[講義項目]
1.線形空間<BR> 線形空間の定義,線形空間の例<BR>2.線形独立,線形従属<BR>3.線形部分空間<BR> 線形部分空間の定義,線形部分空間の例<BR>4.基底と次元(1)<BR> 生成系,部分空間の次元<BR>5.基底と次元(2)<BR> 基底の変換,成分の変換<BR>6.線形写像(1)<BR> 写像,線形写像,線形写像の表現行列<BR>7.線形写像(2)<BR> 核と像,線形写像と次元<BR>8.前半の内容の復習<BR>9.中間試験<BR>10.内積空間<BR> 内積,正規直交基,グラム・シュミットの直交化法,直交変換<BR>11.固有値,固有ベクトル<BR> 固有値・固有ベクトルの計算<BR>12.線形変換の標準形,行列の対角化<BR> 行列の対角化と固有値・固有ベクトルとの関係<BR>13.実対称行列の直交対角化<BR>14.2次形式<BR> 2次形式の標準形<BR>15.期末試験
[教育方法]
ほ毎回,講義の初めに前回の内容に関する10〜15分程度の小テストを行う.この他にも必要に応じて適宜小テスト,演習を行う.<BR>線形代数学に関連する英語文献を読解することや語彙の習得を目的とした課題を与える.<BR>小テストの解答例,過去の試験問題とその解答例は講義のページに掲載する.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《コンピュータ・メディア工学科 情報メディアコース》
(A) マルチメディア情報ネットワーク技術に習熟した情報処理技術者としての基盤となる基礎的素養及び基礎的スキルを修得する。
(C) 科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果までを考慮できる多面的な地球的視野を会得し、国際的なコミュニケーションを可能とする基礎能力を修得する。
[その他]
毎回講義の後には必ず復習をして次回の小テストに備えること.<BR>線形代数に関する参考書は非常にたくさんあるので,演習問題が豊富にあるものを1冊用意することを勧める.